新庄監督が、チームメートが谷内の花道彩る 清宮「みんな大好きですからね」
■パ・リーグ24回戦 ロッテ4ー2日本ハム(9月27日、エスコンフィールド北海道)
引退試合に臨んだ守備職人を粋な計らいで送り出し
指揮官が、チームメートが、功労者の記念日を彩った。日本ハムの新庄剛志監督(51)が27日、谷内亮太内野手(32)の引退試合となったロッテ戦(エスコンフィールド北海道)で、粋な計らいを見せた。
最後は初の外野守備 間近でファンに別れ
「7番・三塁」でスタメン出場した谷内は、1イニングごとに一塁、二塁、遊撃と守備位置を変更。内野の全ポジションを高いレベルでこなす職人への敬意が、起用法に込められた。
五回にはプロ11年目で初めて外野(右翼)の守備位置に就き、イニング途中で交代。2万9000人超の観衆が詰めかけたスタンドへ向けて脱帽し、頭を下げると、温かな声援がフィールドに響き渡った。
サプライズ起用 新庄監督「一回も見たことがないと思うので」
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新庄監督は「もう谷内くんは、すべてのポジションが超一流。ライトは一回も見たことがないと思うので(最後に)近くでね」と、あえて日本ハムファンが埋め尽くす外野席に近い場所を花道とした。
意図を知った谷内は「聞いてなかったので、びっくりしました。良い経験。監督からのプレゼントだと思っています」とサプライズに感謝した。
誰もが愛し敬ったベテラン野手 清宮は「ありがとう」の思い込めた
後輩たちはリスペクトの気持ちをメロディーに乗せた。松本剛や清宮らは、それぞれがいつもと違う登場曲を背に、打席へ向かった。FUNKY MONKEY BΛBY’Sの「ありがとう」を使用した清宮は「谷内さんのためです。本当にめっちゃ寂しいっす。みんなに愛されていた。みんな大好きですからね。一言じゃまとめられないです」と、あふれる思いを言葉に乗せた。
6度宙に舞った苦労人 みんなが着用した似顔絵Tシャツ
試合後のセレモニーでは、木田2軍監督が描いた似顔絵Tシャツを首脳陣、選手、スタッフ全員が着用。胴上げされた谷内は、6度宙を舞うと、場内を1周して現役生活に別れを告げた。絶えることなく送られた拍手は、努力の人が残した功績を物語った。