高校野球
0-7から大逆転勝利! 札幌新川、交流ある慶応の甲子園Vに刺激【秋季大会札幌支部】
■秋季全道高校野球札幌支部(9月28日、札幌麻生)
▽Fブロック1回戦 札幌新川11-10札幌稲雲
4番・浜田理生が3安打4打点と活躍
甲子園優勝校から刺激を受けた主砲のバットが火を吹いた。札幌新川が最大7点差あった劣勢をはね返す大逆転勝利。4番・濱田理生三塁手(りき、2年)が3安打4打点と主軸の働きを全うし、チームの2回戦進出に貢献した。定期的に練習試合などを行っている慶応が今夏の甲子園で優勝。大きな刺激を受けた札幌新川ナインがまずは2季連続の支部突破を目指す。
コールド負けがよぎる点差から
今夏の南北海道大会に進出した札幌新川だったが、新チームはまさかのスタートを強いられた。序盤から失点を重ね、四回の札幌稲雲の攻撃終了時には0-7とコールド負けがよぎる点差を付けられていた。しかし、河崎淳監督(58)は「とにかく1点を取ること」と声を掛けながらチームを鼓舞。それに呼応したナインも逆襲のムードを作っていった。
3点、2点、3点、3点とチャンスをものにし
四回に打者9人の猛攻で3点を返すと、五回にも2得点。徐々に点差を詰めていった。そして六回1死二、三塁で打席に立った濱田が右翼線適時二塁打を放ち、ついに1点差まで詰め寄った。「調子が上がっていなくて(体の)開きが早いなという感覚があったので、センターにライナーをの意識を持って」と強引になることなく、右方向へはじき返した。続く土屋洸太朗外野手(2年)も三塁強襲の内野安打を放ち、濱田が同点のホームを踏んだ。
「気持ちが切れていた選手はいなかった」
七回には宮澤恢渡遊撃手(かいと、2年)の右越え適時三塁打でこの試合初めてリード。濱田も2打席連続適時打となる右前打で貴重な追加点をもたらした。「チーム全体でも気持ちが切れていた選手はいなかった。常に明るくやることを意識しています」とチーム全体で作り上げた雰囲気で、札幌稲雲を飲み込んだ。