エスコン元年 チーム初アーチ&締めの一発はどちらも野村 それでも「満足しない」
■パ・リーグ25回戦最終戦 ロッテ2-9日本ハム(9月28日、エスコンフィールド北海道)
左翼越えに特大の13号ソロ
新たな本拠地に、しばしの別れを告げる豪快弾だった。日本ハムの野村佑希内野手(23)が28日、本拠地最終戦となったロッテ戦で七回に特大の左越え13号ソロをマーク。「手応えは良かったです」と好感触を口にした。今季開業したエスコンフィールドで、チーム初本塁打を放ったのも野村。〝締めの一発〟も自らのバットで決めたが、高みを目指す男は「そこに満足しないように」と気を引き締めた。
「ひょろひょろの4番じゃかっこつかない」と努力した1年
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新庄監督から、大きな期待を寄せられて臨んだ1年だった。今春のキャンプ中には、「年齢関係なく、チームを引っ張っていってほしい」と直接声をかけられた。自身も「1年間4番を打つ」と目標を掲げ、食事やトレーニングで体重を増やし、意識的に体を大きくした。キャンプ終盤には「1、2年目と一緒じゃまずいので。その頃に比べたらだいぶ大きくなりましたよ。他球団の4番にがたい負けしないように。ひょろひょろの4番じゃかっこつかない」と意気込んでいた。
最終戦の代打出場にも悔しさ
プロは甘くない。開幕4番に座り、幸先良く滑り出したが、思い通りにはいかなかった。ここまで122試合に出場し、打率.238、13本塁打、43打点。普通の高卒5年目なら上出来だが、誰よりも野村自身が、この成績に納得できていない。最終戦だったこの日も先発メンバーに名前はなく、途中出場で2打数2安打2打点という結果に「良かったですけど、やっぱり最終戦でスタメンじゃなかったことに悔しさがありました」と本音をこぼした。シーズン途中にけが以外で2軍落ちを経験するなど、もがき続けた1年だった。
指揮官からも名指しされ 期待を背負う
それでも、指揮官の野村への期待は変わっていない。27日、来季続投を発表した会見の場で名前を挙げ、「来年はもちろん野村くん、清宮くんが万波くんに続いて何かのタイトル取る選手になってくれると思う」と熱く思いを寄せた。本気で優勝を狙う2024年。背番号5の覚醒が待たれる。