【西川薫】近い将来の札幌ドーム駐車場問題に頭が痛い
自家用車で移動することが圧倒的に多い北海道出身の記者にとって、今後発生することが予想されるスポーツ施設のアクセス問題に、勝手に頭を悩ませている。
B1レバンガ北海道が2026-27シーズンから始まるBプレミア参入の条件となっている、VIP席を擁する5000人以上収容可能なアリーナ建設に目処が立ったそうだ。札幌市が老朽化した月寒体育館に代わる新施設を札幌ドームの駐車場に新設する方向で検討を始めたというのだが、予想図では1434台収容可能な駐車場のかなりの部分が敷地予定となっている。これが実現すると、札幌ドームを本拠地とするJ1北海道コンサドーレ札幌のホームゲーム開催時の駐車場確保はこれまで以上に難儀することが予想される。またBリーグの季節は秋から春。地下鉄の豊平公園駅から地上に出ることなくアクセスできる北海きたえーると違い、冬場に福住駅から歩くには寒さの心配がある。吹雪の中、歩くのは苦痛である。そうなったら福住駅からシャトルバスの運行をぜひともお願いしたいものである。
さらにこれだけではない。バス業界の運転手不足も大いに関係してくる。8月下旬、札幌ドームで人気ロックバンドのライブがあった。チケットは手に入れたのだが、駐車場は完売だった。以前なら、JR白石駅や新さっぽろ駅、平岸駅からシャトルバスが運行されていたはずだが、人出不足で全線運休の案内があった。札幌ドーム周辺では、イベント当日に駐車場として敷地を提供している企業や個人が複数あるのだが、その日に記者が停めたのは札幌ドームすぐ近くで1日3000円と結構なお値段だった。だが背に腹は代えられず、ライブのグッズ購入を諦め、駐車料金に充てた。今後、通常路線の運転手確保ですら困難が予想されているぐらいだから、臨時のシャトルバスには過度な期待はできない。最近では事前に周辺の駐車場を予約できるサイトもあるので、大いに活用していこうと思う。
札幌ドームだけではない。今春に開業して話題の北広島・エスコンフィールド北海道の駐車場敷地付近に、近い将来に北海道医療大が移転するという。現時点でも駐車場の競争率が高いだけに、こちらも頭が痛い。ここ数年で、ガソリン価格は記者が車に乗り始めた頃から比べると1.5倍以上に跳ね上がった。最近、出番が少なくなっている自転車へのシフトを本気で考えないと〝駐車場難民〟がますます加速してしまう…。