3年連続42度目の秋季全道決めた北照 背番号11の左腕・高橋が8回12K!【秋季大会小樽支部】
■秋季全道高校野球小樽支部(10月1日、小樽市営桜ヶ丘)
▽代表決定戦 北照9-4小樽双葉
最速140キロを誇る左のエース 打でも2犠飛
急成長を遂げた左のエースが奪三振ショーを演じた。北照の最速140キロ左腕・高橋幸佑投手(2年)が小樽双葉戦に先発し、8回2失点12奪三振と好投。打っても犠飛を2本記録するなど投打で躍動し、3年連続42度目の全道出場を決めた。札幌生まれ神奈川育ちだが、北照が夏の甲子園に出場した2018年と19年に現地で試合を観戦。不思議な縁に導かれるように進学してきた背番号11が、次は全道の主役に名乗りを上げる。
いきなり初回から6者連続三振斬り
一回からフルスロットルだった。先頭打者に対し、いきなり3ボールとしてしまったが、動じずに見逃し三振を奪うと、「キャッチャーミットに思い切り自分のボールを投げようと思ってました」と小樽双葉の6番・桂拓夢外野手(2年)まで6者連続奪三振。七回には失投を捉えられてソロ本塁打を許したが結局、与えた四死球は一つのみだった。立ち上がり以外は終始安定した投球を披露し、8回2失点でお役御免。「投げ切りたかった」と本音も覗かせたが、「真っすぐが良かった。いつも通りの投球をして、こういう結果になった」と胸を張った。
変化球の制球力向上で田中とのダブルエースに成長 健大高崎戦でも好投
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夏から急激に成長した選手の1人だ。上林弘樹監督(44)も「すごいこの大会で伸びた。チームにとって大きい」と目を細める。変化球の制球力が向上したことに高橋は「急にコツをつかみました」と笑う。夏休みに行った強豪・健大高崎(群馬)との練習試合でも5回1失点と好投。背番号「1」は田中太晟投手(2年)に譲ったが、上林監督も「ダブルエースだと思っている」と信頼を置く。高橋も「やることはエースと変わらないと思っているので、11番でもエースのつもりでマウンドに立ってます」ときっぱりだ。
小学生の頃から甲子園で北照の試合を観戦
神奈川育ちの高橋は、一般入試で進学。実は北照との間に〝赤い糸〟が存在していた。北照は18年から2年連続で夏の甲子園に出場しているが、その聖地での一戦を小学生の頃からどちらも現地で観戦したという。「たまたま行った試合が北照でした。(入学して)いろいろ縁を感じました。(甲子園では)北照の全力疾走が一番記憶に残っています」と、先輩たちがひたむきにプレーする姿勢に好感を抱いた。
今月9日から強豪校と練習試合を行い 全道へ照準
順調に成長の階段を上り、直球の最速は140キロに到達。今月9日からは関東遠征し、横浜や健大高崎などといった猛者たちと再び練習試合を行う。これ以上ない相手との対戦に「今の真っすぐがどれだけ通用するか。全勝でいきたい。楽しみです」と意気込んだ。秋の全道制覇へ、左腕の存在は頼もしい。