売り出し中の5年目捕手・田宮裕涼 プロ2号は逆転V弾!「自分でもびっくりしています」
■パ・リーグ25回戦最終戦 日本ハム4ー3ソフトバンク(10月1日、ペイペイドーム)
「2番・左翼」でスタメン出場 止まらない好調バット
若手の躍動が来季への希望を与えてくれる。日本ハムの田宮裕涼捕手(23)が1日、ソフトバンク戦(ペイペイドーム)に「2番・左翼」で先発出場。1点を追う三回無死一、三塁の好機で、右翼へ逆転の2号3ランを放った。前日は適時打2本でチームの全打点をマーク。高卒5年目のホープが猛アピールを続けている。
自身も驚きの2号 「まさか2本目が打てるなんて」
9月25日の楽天戦でプロ初本塁打を記録した田宮が、早くも2本目のアーチを描いた。「感触は良かったけど、角度がそんなに高くなかったので、入るかどうか微妙だと思っていた。ファームで1本しか打ってないのに、まさか2本目が打てるなんて…。自分でもびっくりしています」。驚きの一打を振り返り、愛くるしい笑顔を見せた。
努力が結実 食事管理に筋力トレーニングも
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地道な取り組みが実を結びつつある。入団時に75キロ程度だった体重は、現在80キロまで増えた。徹底した食事管理とトレーニングで、たくましい体を手に入れた。寮では毎夜「いつも最後まで残って食べていました」と、500~600グラムの白米を平らげて増量に励んできた。
筋力トレーニングにも力を入れ、入団時にマックス70キロだったベンチプレスは、100キロを超えるようになった。「体がだいぶ細かったので、大きくなるように重量を扱ってきました。筋肉が増えた感じはあります。1軍の投手をしっかり打ち返せているので、パワーは付いてきているのかな」と、その効果を実感する。
〝きゅん〟な笑顔も継承! 存在感は上昇中
本職は捕手ながら、2試合連続「左翼」で出場。「捕手で(プロに)入ったので、捕手として活躍したい」と本人は望むが、俊足と強肩を生かしたユーティリティー性も魅力的だ。外野を守る際には「もらったやつを使っています」と、2021年シーズンで現役引退した谷口雄也氏から譲り受けたグローブを愛用。背番号64の後継者は、先輩ばりのキュートな笑顔と野球センスで存在感を放っている。
残り2戦も全力プレー 勝負の来季へ気持ち新た
シーズンは残り2試合。来季の飛躍を目指す男は、1打席たりとも無駄にしない。「今年は不安だったけど、最後に(1軍へ)上がれたので来年につながります。ずっと活躍できるようにファームでやってきた。今はしっかり結果を出したい」。突き上げる若い力が、2024年を熱くする。