《荒木大輔のズバリ解投》鈴木は先発として面白い存在
■パ・リーグ25回戦最終戦 日本ハム0ー3オリックス(10月2日、京セラドーム大阪)
ロドリゲスの先発転向 現状では厳しい
先発マウンドに上がったロドリゲスが三回途中で降板した。5四球を与えての2安打3失点。来季の先発転向を占う上で、大事な登板だったのだろうが、現状では厳しいと言わざるを得ない。
ストライクゾーンに行ってこそ力を発揮するツーシーム
ロドリゲスの特徴は良くも悪くもツーシーム。この動くボールはストライクゾーンに行ってこそ力を発揮する。見送られれば当然、球数は増えていく。それでは長いイニングを任せることはできない。
スライダーやチェンジアップなど、他にも効果的な球種はある。そしてフォーシームは150キロを超える。ツーシームだけでなく、これらの割合を増やすなど、工夫はできる。
オリックス・山本が見せた長いイニングを投げるためのヒント
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オリックスの先発・山本は珍しく立ち上がりに付け入る隙を見せた。ただ、あらゆる球種を使いながら、投球自体をベースアップさせていった。もともと能力の飛び抜けた投手ではあるのだが、長いイニングを可能にするヒントを披露してくれた。
ロドとは〝同期〟口酸っぱく言ってきた「ゾーンで勝負」
実はロドリゲスが入団した2018年、私も日本ハムの2軍監督に就任した。当時、彼は1軍で先発を任されていた。2軍に来た時にはツーシームに対して口酸っぱく言ったものだ。「(ストライク)ゾーンで勝負しよう」と。ツーシームの精度を上げ、投球スタイルに幅を持たせることこそが、先発再転向へのカギになる。
先発に向けた準備を進めてほしい鈴木
一方、2回をパーフェクトに封じた鈴木に期待したい。今季、12試合に先発登板し、5勝をマークした。中5日や中4日など、不規則な登板間隔も影響したのか、後半は思った結果を残せなかった。中(リリーフ)にいてくれれば、確かに頼もしいのだが、来季に向けて秋から準備を進めれば、先発として面白い存在になる。