【一問一答】上沢のシーズン総括 メジャー挑戦の意向を表明してのシーズン「夢を口に出すことは悪いことじゃない」
今季の最終登板を終え、出場選手登録を抹消されている日本ハムの上沢直之投手(29)が2023年シーズンの戦いを振り返った。昨オフにメジャー挑戦の意思を公言。投球フォームを改造して臨んだ今季は24試合に先発して9勝9敗、防御率2・96だった。2桁勝利は逃したものの、投球回はリーグトップの170イニング。先発ローテーションの柱としてチームをけん引した。一問一答は以下の通り。
―今シーズンはどんな1年だったか
「僕にとっては、苦しい1年だったかなと思いますね」
―一番苦しんだのは開幕直後くらいか
「それもありますけど、1年を通じて苦しかったなと思いますけど」
―シーズン中盤は成績が良かった
「その時の感じよりも、苦しい時期の方が記憶にあります」
―キャンプを含め、オフから取り組んできたことへの手応えは
「それこそオフシーズンに取り組んだことが、なかなかうまくつながってこなくて。自分の思い描いたものとは違ったシーズンになったかなと思いますね」
―投球フォームのことか
「そうですね。なかなか、しっくりくることがシーズン序盤から少なかったかなと感じますね」
ー成績も残さないといけない中、投球フォームの改良を継続したか
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「いったん、やめましたね。やめないと、どうしようもなかった。やめて、どうしても名残があるので、そこと向き合いながら。全部が全部、悪かったわけじゃないので球数を結構、投げても肩肘の負担がくることはなかったし、そういう点では取り組んだことが、いい方向に出たのかなと思います」
ー苦しい時の支えは
「自分で変えようと、こういうリスクもあると思って取り組んだので覚悟はしてましたし、それがいい方向に進めば良かったけれど、苦しいことになるかもしれないというリスクを取ってやったので、ある程度は耐えられたかなと。その中でも家族、チームメート、監督、コーチが辛抱強く使ってくれたおかげかなと思います。チームメートにもいろいろ話を聞いてもらったり、みんなに助けられながらでした」
ー話を聞いてくれたチームメートとは
「先発なら(伊藤)大海とか加藤(貴)さんとたくさん会話をしましたし、話すことで消化できることってやっぱりある。たわいもない会話をしながら、次に向かえる原動力になったりした。あとはなかなか結果が付いてこない時も監督、コーチが信頼して使ってくれたおかげで長いイニングを投げることができたし、そういったところは感謝しています」
―投球回170イニングはリーグトップ
「長いイニングを投げたいと思ってやっていたので。その点に関してはいいかなと思いますけど、もっともっと自分の中ではできると思ってオフシーズンに取り組んでいたので、そういった点では少し残念かなと思います」
ーこの経験は来季に生きる
「とは思ってますね。変えちゃいけないところは、ここなのかな、とすごく勉強になりました」
―次のオフはどう過ごす
「今年チャレンジしきれなかった点というか、もともと自分がやってきたことをもう一回、取り組み直して。あとはもっと体にフォーカスしたトレーニングをしていけたらいいなと思いますけどね」
―次のステップへの自信は強まった
「勉強になったというのはすごくありましたね。やっぱり、いろいろ取り組みを変えて、ここが合う合わないっていうのがすごく勉強になったなと思います。オフシーズンに取り組もうかなという、すごく明確なビジョンはあるので、そこをしっかり取り組めれば、また何か新しいものをつかめるのではないかなと感じています」
―昨オフにメジャー挑戦を宣言したからこそ、見えたものは
「こうやって自分で夢を口に出すことは悪いことじゃないし、そういう中でこうやってできたというのは僕にとってはすごく良かったなと思います」
―今年、米大リーグ中継は見ていたか
「見ていたというか、もともと結構、見る機会も多かったので。(メッツ)千賀さんも行ったりしましたし、今まで一緒にプレーしていた日本人の選手はたくさんいるので、やっぱ見る回数も増えましたね。必然的に」
―刺激を受けるか
「やっぱり千賀さん、アメリカでもすごいんだなって思いましたし。それこそ(オリオールズ)藤浪もね、ああやって、いいピッチングとかしていると、あらためて僕も感じるものはあった。見る機会は確かに去年よりかは増えたかなという感じはしますね」