北山が大学の先輩・オリ平野佳の偉業に脱帽 祝福メッセージも逆に温かい激励「北山は頑張りすぎるところがある」
日米通算250セーブ達成のオリックス平野佳とは同じ京都産業大出身
日本ハムの北山亘基投手(24)が、日米通算250セーブを達成したオリックス・平野佳寿投手(39)に尊敬のまなざしを向けた。同じ京産大出身で、オフには合同で自主トレを行うなど、親交のある大先輩。名球会入りの条件を満たす大偉業に「僕にはまだ想像がつかないレベルのこと」と脱帽した。
プロを目指すための一番の指標
大学在学中から、追いかけ続けてきた背中だった。「僕がプロ野球選手を目指すにあたって、一番指標にさせてもらったのが平野さん。全てにおいての道しるべ。大学の先輩にいなかったら、多分僕はプロになっていない。本当に尊敬しています」。ルーキーイヤーだった昨季は中継ぎや抑えの難しさを身をもって経験し、あらためて先輩の偉大さを痛感した。
祝福のメッセージを送ると、優しい言葉が返ってきた。「『通算250セーブおめでとうございます。本当に尊敬しかありません』と伝えたら、『お疲れ様。わざわざありがとう。北山はちょっと頑張りすぎるところがあるから、肩の力を抜いて頑張ってな』みたいな感じで言っていただきました」。温かい激励に、感謝の思いがこみ上げた。
同じ監督の下でプロへの切符
2人の最大の共通点は、京産大で監督だった勝村法彦さんに指導を受け、プロへの切符をつかんだこと。北山はことあるごとに、恩師から平野佳の話を聞かされていたという。
「おまえとよく似た選手が入ってきた」
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「僕が入学するときに、勝村監督が平野さんに電話して、『おまえとよく似た選手が入ってきたから、もしかしたら4年後、そっちの世界に連れて行けるかもしれないんや』っていう話をしたっていうのを直接聞いたことがあって、平野さんは『そうなんですね、楽しみに待っています』と言ってくれていたみたいです。勝村監督から、平野さんは本当に地道なことをコツコツやり続ける力に長けているという話をよく聞きました。派手なすごさというよりかは、当たり前のことを当たり前にやるすごさ。みんなが手を抜きたいところでも、着実に一歩一歩やっていくところが本当にすごい。そういうところが、大記録につながる一番の秘訣なんじゃないかなと、すごく感じました。継続力の鬼というか、そういう人なんじゃないかなと勝手ながら想像して、参考にさせてもらっています」。
「日々全力で過ごした結果。いずれは偉大な選手になれたら」
当然、平野佳のように名球会に入るほどの大投手になる目標はある。しかし、日々の積み重ねでしかそこにたどり着けないことも、同じ師を持つ先輩の姿を見てきたからこそ理解している。「平野さんのコメントで、名球会を意識せずにやってきたっていう言葉を見て、やっぱりすごいな、平野さんらしいなと思いました。平野さんはいつも大きい記録を達成する度に、その記録を意識してやってきたっていうことを言わない。日々コツコツ、目の前のことに全力で過ごした結果そうなった、っていう言い方をよくされると思う。それは僕も大学時代に監督からよく言われていたこと。今ここに集中することが一番大事だって常に言われていたので、多分平野さんもその意識で、目の前のことに集中して全力でやり続けた結果、あとになって形になるというか、そういう考え方をされているんじゃないかなと思う。僕ももちろん、いずれはそういう偉大な選手になれたら良いなと思いますけど、今は目の前の課題をしっかり潰して、やれることをやっていきたい」。千里の道も一歩から―。尊敬する大きな背中を道しるべに、止まることなく歩き続ける。