■１０月６日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場

加入後６試合に先発フル出場

　９月３０日の柏戦（札幌ドーム、１●２）後に５日間のオフを設けた北海道コンサドーレ札幌は６日練習を再開。ボール回しやインターバル走などで調整を行った。８月に札幌に完全移籍加入し、ここまで公式戦６試合に先発フル出場しているＧＫ高木駿（３４）。先月下旬に北海道での新生活を始めた家族の後押しを力に変えて、残り５試合となったリーグ戦を全力で戦い抜く。

「自分の持ち味は全部出せている」

　８月２６日の川崎戦（等々力、２△２）でチーム合流からわずか１週間で先発メンバー入りを果たすと、以降のリーグ戦４試合、ルヴァン杯１試合にスタメン出場。足元の技術の高さとプレーエリアの広さを武器にすっかりチームに欠かせない存在となった。大分時代の２０２１年以来約２年ぶりとなるＪ１について「自分自身としては自分の持ち味は全部出せていると思いますし、ミシャさんから要求されていることは自分の得意なプレーではあるので、それはしっかりとできていると思います。味方との連係も結構仲良くなって味方のこともよく分かるようになって。自分を知ってもらう部分も含めてうまく行っていると思います」と、チーム戦術の理解度やチームメートとの関係も深まりプレー面や連係面での手応えをつかんでいる。
 

出場したリーグ戦５試合で１勝

　一方で「結果が付いてきてないので。Ｊ１になると１回のチャンスで決められたりとか、ここ最近はそういうのばかり。その１回の相手の決定的なチャンスを防がないと勝ち点を拾っていけないので、そこはさらなる課題として捉えています」と、出場したリーグ戦５試合で１勝にとどまっている状況について反省する。「チームとして攻める時間が多いですが、攻めているときにボールを取られてカウンターが課題になっている。そこを守備面の課題として突き詰めていきたいです」。

「取られてカウンターを受けて失点ばかり」

　直近のリーグ戦３試合連続でカウンターから失点を喫している札幌にとって、残り５試合で勝ち点を積み重ねていくためには、カウンター対策は避けて通れない課題だ。「取られてカウンターを受けて失点ばかりなので。ボールの持ち方、運び方、攻撃の仕方にすごく関わってくるので、その辺りの意思をしっかり合わせることが結果として失点を減らすことにつながってくると思う」。次節の横浜Ｍ戦（２１日、日産ス）まで約２週間。これまでの反省点を踏まえて改善を図り、優勝争いを繰り広げる強豪に対峙するための準備を進めていく。

９月下旬から家族揃って札幌生活

　札幌加入から約１カ月半が経過した高木に待望の日がやってきた。柏戦前日の９月２９日に大分から家族が来道し、ようやく一家揃っての札幌生活が始まった。前日まで５日間のオフは引っ越しの荷ほどきや子供の小学校、幼稚園の転入手続きなどで大忙しだったという。新生活について家族は「（札幌へ）来る前は半袖半ズボンぐらいの暖かさだったので、こっちに来てすごい寒いって言っていて」と大分との寒暖差にとまどいつつも、「すごくご飯がおいしいって言っています。家族は寿司が好きなので、そういうところにも家族で行ったりとかして。おいしい店も多いだろうし、カフェとかもいっぱいあるし」。オフの間には近所の『回転寿しトリトン』にも足を運び、北海道の味覚に舌鼓を打った。

「いろいろ行きたいところがいっぱい」

　加入会見では家族と白い恋人パークに行きたいと話しており「（行きたいと）ずっと言っているので休みが合う日に行きたいですね。あとポケモンセンターにも子供たちが行きたいと言っているので行かせてあげたい。いろいろ行きたいところがいっぱいありますね」と、３児の父親は家族揃っての生活に胸をふくらませている。
 

「とにかく勝ちを拾っていく」

　全３４試合のリーグ戦もいよいよ残り５試合となった。「勝てていないので、とにかく勝ちを拾っていく。自分たちでどんどん攻撃を仕掛けて得点を取って、勝ちをつかみ取る。残り５試合なので１試合１試合悔いの無いようにやっていかなければいけないなとは思っています」。途中加入で札幌に新たな風をもたらした背番号５１が、家族の力を追い風にし札幌を浮上させていく。