【一問一答】松本剛のシーズン総括 2年連続最下位に「個々のレベルアップが絶対に必要」
日本ハムの選手会長を務める松本剛外野手(30)が、2年連続最下位に終わった2023年シーズンの戦いを振り返った。昨季の首位打者は、今季も優れたバットコントロールを武器に、チーム2位の140安打をマーク。打撃10傑に名を連ねる巧打と堅実な守備でチームをけん引した。一問一答は以下の通り。
チームとしても個人としても納得いかなかった
ー今季を振り返って
「見ての通りチームとしては苦しい成績になりましたし、個人としても納得のいく成績を残せなかったというのが事実ですね」
ー打率.276。個人成績の自己評価は
「目標としていた数字には届かなかったですし、年間通してコンディショニングが思うように行かない日が多かった。唯一プラスに考えるならケガなく最後まで戦うことができた。去年すごく良いシーズンを過ごして、今年はそんなにうまくいかないだろうと予想もしていた。苦しい時期は長かったけど、今考えると良い経験になりました」
成績で引っ張るのが一番
ーチームには若手が多い。プレー以外の役割は果たせたか
「引っ張っていかないといけない立場だと自分自身でも分かっていた。結局チームは勝てなかったので果たせたかというと、果たせてない。もちろん成績で引っ張るのが一番。その中で悩んでいる選手がいれば、少しでも良い声掛けをしていきたい」
メンバー的には上位に引けを取っていない
ー勝てるチームになるための鍵は
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「今年はマンチュウ(万波)が素晴らしい活躍をしていますし、そういう選手がまた出てくる可能性は十二分にある。持っている力をしっかり出すことができれば、もう少し上の順位にいたと思う。鍵になるのは個々のレベルアップ。それが絶対に必要。メンバー的には上位チームに引けを取っていると感じていない。勝てる要素はたくさんある」
常に相手の上をいくために日々成長
ーブレークするために必要なことは
「一回、成績を残せばもちろんマークは厳しくなる。難しい時期は必ず出てくると思う。そこは僕も今、常に思っていますけど日々成長すること。相手も抑えるために必死になってきますし、その上をいかないといけない。技術的にも考え方も、その上をいけるように向上心を持ってやり続けていくことが大切なのかな」
監督の意図を選手が感じられていたか
ー7月までは4位。Aクラスに肉薄した
「僕は選手なので偉そうなことは言えないけど、ガッと勝ったら、ガッと負けた。やっぱり強いチームは連敗がない。監督が勝つために策を打っていく中で、選手が本当にその策に乗っかれたのか。スタメンひとつとっても、打順を替えた意図であったり、ポジションを変えた意図を選手個人が感じて試合に臨んでいたのか、それとも漠然とゲームをやっていたか、というのは大きな違いがある。選手間でも何とかしようという声が出ていたけど、それでも何もできない時期が長かった。野球って難しいなと、あらためて思いました」
ー13連敗中はより責任を感じたか
「そうですね。もどかしさを今年一番感じました。去年は勝たなくてもいいという形で始まった。今年は勝つことにこだわった。どうやったら勝てるのかすごく悩みました。選手ができることは最高のパフォーマンスをすること。チームが勝つことを考えるよりも、今自分が出せる100%の力を出すこと。それも大事だなと年間を通して感じたシーズンです」
自分に優しい言葉を掛けるなら
ー打率はリーグ上位
「感覚的にはもっと打てていないイメージだけど、意外に打てている。そこはプラスに捉えているかも(笑)。自分に優しい言葉を掛けるなら俺なりに頑張れている。ただ、3割打たないと、自分みたいな選手には価値がない。それは自分が一番分かっている。長打を打てるわけではないので、3割を打たなければレギュラーで出る資格はない。来季は必ず、その数字に持っていきます」
30歳でも若い選手には負けない
ー来季へ向けて
「もう一度、打撃を鍛え直したい。しっくりきていないところを修正して、もう一段階上がった打撃を見せられるように。そこに対しての自信はあるし、まだまだうまくなれると思っている。30歳になったけど若い選手に負けないようにやっていきたいです」