郡司といえば、ヒーローインタビューや囲み取材などでの機知に富んだ発言に定評がある。中日から移籍してきた今季、お立ち台から多くのファンを笑顔にしてきた。しかし、今後は様子が変わるかもしれない。「夏場はだいぶ調子に乗ったことをヒーローインタビューとかで言っていたので、もう調子に乗らずに謙虚に取り組んでいきたいと思います」。記者が調子に乗っていると感じたことは一度もない。少し寂しい気もするが、来季に懸ける決意の表れだろう。

　尊敬する先輩たちから受けた影響もあるのかもしれない。３日にバンテリンドームで、中日時代にチームメートだった谷元圭介さんと大野奨太さんらの引退試合を観戦。「泣きました。野球もそうですけど、人間的に尊敬していた先輩たちなので。ああいう大人になりたいと思いました」と心を動かされ、偉大な背中を目標にしている。

　今シーズンの公式戦は５日で終了したが、７日は鎌ケ谷の秋季練習で汗を流し、９日から宮崎で始まるフェニックスリーグに備えた。レギュラー奪取へ、「うちにはいろんなポジションを守るキャッチャーがいっぱいいますし、ファーストに行ってもレフトに行っても良い選手、良い若手がいる。本当に競争だらけで全員がライバル。今年は全然満足するような結果じゃないですし、おごった気持ちにならないように」と気を引き締めた。まずは、野球で結果を残すことが最優先。それでも気が向いたら、またユーモアあふれるコメントで笑わせてもらいたい。