北星大付が14年ぶり秋全道進出! 190センチのエース石田が7回0封【秋季大会札幌支部】
■秋季全道高校野球札幌支部(10月9日、札幌円山)
▽Cブロック代表決定戦 北星大付7-0札幌創成※七回コールド
全道大会出場の全20校が決定 北星大付は約850人が全校応援
未完の大器が、その片鱗を見せつけた。北星大付のエース・石田充冴(じゅうざ、2年)が7回3安打無失点の好投を見せると、打線も12安打7得点と援護し、七回コールドで札幌創成に勝利。約850人の全校応援の後押しもあって14年ぶりの秋季全道大会進出を決め、沼山健吾監督(40)は「みんなよく頑張った」と選手をねぎらった。札幌支部の3代表が決まり、全道大会に出場する全20校が出揃った。
石田が準決勝のリベンジ登板で札幌創成打線を散発3安打
190センチ、83キロと恵まれた体格から繰り出される直球は威力十分だった。石田は130キロ台の球威で押し込み、札幌創成打線を散発3安打無失点に封じた。準決勝の札幌開成戦でも先発したが四回途中2失点で降板しており、リベンジを期したマウンドでしっかりと結果を残した。
「ふがいない投球してしまった。決勝戦も監督さんが自分を投げさせてくれたので、本当に勝ちたかった」という強い気持ちで全道大会進出に導いた。代表決定戦で計7四死球を与え、四回までに70球と制球面にはまだ課題を残すが、沼山監督は「こういう場面で投げ切ることが大事。悪いなりにゼロに抑えてくれた。結果としてよく投げてくれた」と大一番での投球に及第点を与えた。
甲子園出場や米独立リーグの経験ある父がサポート
父・威仁さん(49)は旭川龍谷時代に甲子園に出場。米独立リーグでプレーした経験も持ち合わせている。「近くでサポートしてくれている。人と違うことをして生き残ってきた人。違う視点から物を見ることができるので、尊敬しています」と石田。小さい頃から乳製品や、キムチなどの発酵食品を多く与えられて、体を大きくしてきた。最速は139キロまで伸び、今秋での140キロ到達を目標としている。
令和の怪物に憧れ 足を高く上げる投球フォーム 「夏には155キロを」
憧れるのは、最速165キロ右腕のロッテ・佐々木朗希投手(21)。石田の足を高く上げ、体を大きく使う投球フォームは、令和の怪物を彷彿とさせる。「ストレートの強さを目標にしてやっています。佐々木朗希選手(の実力)が抜けていると思うので、同じ日本人として目指したい。一人の人間としても尊敬してます」。真っすぐに強いこだわりを持ち「夏には155キロを出したい」と高い〝ノルマ〟を口にした。
「全員で甲子園に行きたい」
まずは14年ぶりの秋全道の舞台に上がる。沼山監督が「全道大会を戦うための準備もしてきた。おごらず丁寧に。一番は野球を楽しくやることかな」と話せば、石田も「一戦一戦勝ち進んで、全員で甲子園に行きたい」と力を込めた。大きなポテンシャルを秘めた背番号1が、札幌ドームのマウンドに立つ。