アジア大会銀のU-22日本代表DF馬場晴也が札幌の練習に復帰 「代表で良い経験もできたので、変わったなというのを見せられれば」
■10月10日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
前日をオフに充てた北海道コンサドーレ札幌は10日、トレーニングを再開し10対10などで調整を行った。U-22日本代表として中国で行われていたアジア大会に参加し、銀メダル獲得に貢献したDF馬場晴也(21)がこの日からチームに合流。残り5試合となった今季のリーグ戦、そして来年に迫ったパリ五輪に向け、代表での経験を糧にさらなるレベルアップを狙う。
「明日試合しろって言われても全然動ける」
9月16日の湘南戦(札幌ドーム、0●1)後にチームを離れ、約3週間にわたって代表活動に参加していた馬場が、久しぶりに宮の沢のピッチに姿を現した。8日の夜に札幌へ戻ってきたばかりであり、この日は一部別メニューで調整を行ったが「若干精神的な疲労はありますけど、明日試合しろって言われても全然動けるコンディションではあります」と体調面での不安は皆無だ。
主将として全6試合に先発出場
キャプテンマークを巻き、決勝までの6試合全てで先発出場した。アジア大会での戦いは「韓国戦しか覚えていない。韓国戦が本当に悔しかった気持ちしかない。あの試合がしたいという気持ちで行っていて今までに無いぐらい気合が入っていたので、今は悔しいしか出てこないです」と、開始早々に先制しながら逆転を許し1-2で敗れた韓国との決勝戦を振り返る。「(韓国は)個のレベルはすごく高かったけど、組織として見たら自分たちも劣っているわけではなかった。個で戦えない分を組織としてうまく戦っていたら、また違う結果になっていたのかなという気持ちもあります」。
五輪代表へのアピールは「手応えない」
近い日程で行われていたU-23アジアカップ予選に同世代の主力組が招集されたこともあり、選手の半数近くが大学生のチーム編成で挑んだ今大会。目標とするパリ五輪への出場に向け、代表を率いる大岩剛監督(51)に存在感をアピールできたか尋ねると「手応えはないです。やっぱり韓国戦に勝たなければいけなかったから、そこで勝っていればアピールになっていたでしょうし。個人のプレーを振り返ってみたら、強度の高い相手とできたと言えるのが北朝鮮と韓国との2試合だけだったので。そこの試合を考えてみると、ちょっとアピールには物足りなかった感じの方が強い」と正直な心境を吐露する。
「それでも監督の俺に対する印象もたぶん変わったと思う」
一方で、「それでも全試合スタメンで出られたので、全てがマイナスではない。行く前よりは、大会を通してやってきて帰ってきたときの方が、監督の俺に対する印象もたぶん変わったと思いますし、キャプテンを任せてくれたのもある。アピールまではいかないけど、少なからずいい影響を与える大会ではあったかなと思います」とポジティブな要素も感じている。