キャノンよりバズーカだ! 梅林優貴もフェニックスLで盗塁阻止 守り特化で肩は譲らない
■みやざきフェニックス・リーグ ソフトバンク0ー4日本ハム(10月14日、都城運動公園野球場)
大卒プロ4年目の成長株 スタメンマスクで存在感
日本ハムの梅林優貴捕手(25)が14日、みやざきフェニックス・リーグのソフトバンク戦でスタメンマスクをかぶり、堅実なリードとスローイングで存在感を示した。自らが生きる道として選択するのは、守り特化型捕手。1軍戦力として機能するため、一部で「バズーカ」と称されている武器に磨きをかける。
盗塁阻止率100%キープ 三回1死一塁で好送球
第2クールが始まり、ようやく本職の捕手で出場する機会を得た。第1クール3試合では、田宮が3つ、古川が1つ、郡司が1つ、盗塁を刺していた。この時点でチームの盗塁阻止率100%。チームメートから「まだ誰も走られていないぞ。誰が最初に走られるんだ?」とあおられていた。
見せ場は三回に訪れた。1死一塁。予期していた通り、走ってきた。先発の宮内と意思疎通を図り、直球を捕って素早く送球。平然と補殺をマークした。「誰も走られていなかったので、絶対に盗塁はされたくなかった。たぶん、送球はショートバウンドだったと思うんですけど、アウトになって良かった」と静かに息を吐いた。
四回に再び仕掛けられ… 「もっと出力を上げられれば」
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ただ、投手が中山に代わった直後の四回、再び相手が仕掛けてきた。1死一塁。完璧にモーションを盗まれ、送球は間一髪だったが、セーフになった。「完璧なコースに投げられたらアウトだったと思う。スタートを切るところが早く見えていたので、こっちも早く準備できた。もっと低く、もっと出力を上げられれば」と反省。ベンチに戻ると「一発目、いかれたな」と冗談交じりにイジられ「言われると思っていた…。悪いことで目立ちたくなかった」と心底、悔しそうに言葉をつないだ。
今リーグの目標はパスボールゼロ
2020年にドラフト6位で入団。広島で過ごした高校、大学時代に目立った実績はなく、当時は隠し球的存在だった。強みは、プロでもトップクラスとされる二塁送球1・8秒台の肩。すでに他球団にも認知され、警戒されている。
だからこそ、梅林は守りの信頼感を積み上げることに注力している。「あれだけ田宮がスローイングでアピールしている。バッティングもいいですし、投げて打てたら、敵なしになってしまう。そういう意味でも僕は守備で(負けない)」と強調。「スローイングで刺せたら一番いいですけど、無失点に抑えたり、投球をそらさないだったり。今年のフェニックスはパスボールゼロを目標にしている」と訴えた。
激化する正捕手争い 鉄砲肩でレギュラー目指す
愛くるしいキャラクターも相まって「北の梅ちゃんバズーカ」の異名を持っている。正捕手争いは激しさを増しているが、スローイングは譲れない。「田宮は、たみキャノン? いや、ゆあキャノンですね(笑)。今は、ゆあキャノンがはやってしまっているので、何とか取り返したいなと思います」。1軍で必要とされるために、長所を突き詰めていく。