札幌MF小野伸二が3カ月ぶり対外試合出場 FWトゥチッチがエールのハットトリック
■10月15日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
▽練習試合(35分×4) 北海道コンサドーレ札幌6-1十勝スカイアース(1-0、1-1、1-0、3-0)
【札幌の得点者】浅野、ルーカス(PK)、トゥチッチ×3、青木
北海道コンサドーレ札幌は15日、北海道十勝スカイアースと練習試合を行い4本合計6-1で勝利した。3・4本目には今季限りでの現役引退を表明しているMF小野伸二(44)が出場。FWミラン・トゥチッチ(27)がスーパーゴールを含むハットトリックを達成するなど見どころの多いゲームとなった。
天皇杯V大分戦以来約3カ月ぶりの実戦
7月12日に行われた天皇杯3回戦ヴェルスパ大分戦(レゾド、5〇2)以来、約3カ月ぶりとなる対外試合に臨んだ小野はボランチの位置から長短のパスを前線へと配球。相手ペナルティーエリア内でボールを持つと、小刻みなボールタッチを見せて相手を幻惑させるなど、得点にこそ絡めなかったものの随所に〝天才〟ぶりを発揮。好天の日曜日で練習場のスタンドを埋め尽くすほど多く駆けつけたファン・サポーターを何度も沸かせていた。
交代時はサポーター、チームメートから拍手
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小野は4本目の15分まで計50分間プレー。交代でピッチを退く際には観客席だけでなく1・2本目の戦いを終えてスタンドから試合の模様を見ていたチームメートからも大きな拍手が送られていた。だが、この日の試合で最も大きな歓声は小野に対してではなく、共に3・4本目に出場していたトゥチッチのスーパーゴールの瞬間に上がったものだった。
バイシクルシュートで1点目
3本目終了間際の34分、左サイドから上げられたクロスを中央で待ち構えていたトゥチッチが胸でトラップすると、真上に浮き上がったボールに対して選択したのはバイシクルシュート。左足から放たれたボールは放物線を描いて十勝ゴールに突き刺さった。観客席を大きく沸かせたビューティフルゴールについて「(一連のプレーは)予想通りとは言えなかったけど、その瞬間に無意識でストライカーとしての反応で何とか決めることができました」と振り返る。
「決定力があることを監督が思い出したかもしれない」
4本目の10分に相手GKにプレッシャーをかけてボールを奪い、そのままゴールへ流し込んで2ゴール目。そして23分にもGKとの1対1をしっかり決め見事にハットトリックを達成した。「やっぱり出場時間が長くなるほどゴールのチャンスがあるので。70分間の中で3得点を取る決定力があることを監督やコーチ、スタッフが思い出したかもしれない」と、終盤戦に向けたアピールに手応えを感じている。
今季リーグ戦は10試合全て途中出場
今季はリーグ戦10試合に出場しているものの、その全てが途中出場。出場時間も1試合最長で14分にとどまるが、残り5試合で状況を一気に好転させたいところだ。「自分がピッチ上でゴールを決められることを証明したし、公式戦でもチャンスを決める責任は持っているので、試合に出るチャンスがあれば点を取るつもりです」。この日のスーパーゴールをきっかけに背番号32は覚醒を見せるのか。ラスト5試合での動向に注目だ。