巻き返し誓う石井一成 守備特化型の秋季キャンプに前向き「選手からアイデアを出してもいいと思う」
プロキャリア最低の36試合出場 来季への思いは人一倍
日本ハムの石井一成内野手(29)が15日、千葉・鎌ケ谷の球団施設で秋季練習を行い、来季への決意を語った。今季は開幕スタメンに名を連ねるも、4月に左肩甲下筋の肉離れで離脱。けがから復帰後も状態を上げきれず、プロ7年目でキャリア最低となる36試合の出場に終わった。「オープン戦から使ってもらって、開幕スタメンで出ていたのに離脱してしまった。そこはすごく責任を感じています」と唇をかんだ。
オフの最大テーマは守備力の強化
巻き返しへ、最重要課題に挙げたのは「守備力の強化」だ。8年ぶりの優勝へ「二遊間の守備が一番、大事になると思う」と覚悟をにじませ、「点を取ることもそうだけど、しっかり信頼される二遊間になっていかないと、チームも良い方向にいかない。そこは自覚を持って今から過ごしていきたい。体はもう万全です」と力を込めた。
新庄監督の肝いり エスコン秋季キャンプにも前向き
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11月にエスコンフィールドで行われる〝守備特化型〟の秋季キャンプにも前向きだ。「練習量をしっかり確保して、6位のチームということを自覚しながらやっていきたい。エスコンが難しいのは分かっている。芝が長くて土が硬い。ちょっと芝が湿っている時もあって、打球の判断が難しかった。試合数が多いホーム球場なので、しっかりやらないといけない」と受け止めている。
「どういう練習をするのかは分からないですけど、選手たちからもアイデアを出してやってもいいのかなと思う。練習以外のところ、自主練習とかでも時間は取れる。自分の基礎(の向上)も含めてですけど、大悟(上川畑)とだったり、連係とか、いろいろなことができると思うので、有効に使いたい」と、やらされる受け身の練習ではなく、主体的にレベルアップを図りにいく。
すでにディフェンス力向上を意識した練習を開始
この日は鎌ケ谷の室内練習場で、通常より平たく捕球が難しいミットを使い、ノックを受けた。「トレーニング用で、より手のひらで取る感覚が養える。打球を吸収するような感覚で取る練習。室内練習の時に、これまでも何回か使っていて、より慎重になりますし、良い練習になる」と、すでに来季へ向けた技術向上に励んでいる。
ライバル多数の二遊間 見習うべき谷内の姿勢
入団当初、二遊間のレギュラーだったのは田中賢介(現スペシャルアドバイザー)や中島といった先輩だった。必死に背中を追いかけ、出場数を増やしていった。しかし、今は上川畑、奈良間ら後輩が試合に出ることも多くなった。「悔しさしかない」とライバル心を持ちながらも、年長者としての振るまいにも考えを巡らせている。
参考にするのは、今季限りで現役を引退した谷内の姿だ。「谷内さんは口では引っ張らないですけど、プレー、練習中の姿勢を見て学ぶところが多かった。自分もあんまり口で言うタイプではないので、後輩に見られているというところを自覚してやっていけたら」
「自覚」を持って臨む来季 狙うは全試合出場&規定打席到達
来季の目標は、自身初となる全試合出場と規定打席到達。オフの間は筋力トレーニングとバランスの良い食事で、「絶対にけがをしない体」を目指していく。「守備では、派手なプレーはできないので、アウトにできるやつを確実にアウトにしていくことが大事になってくる。(打撃では)勝負強いバッティングができればいい」。「自覚」という言葉を何度も繰り返した29歳が中心となって、強固な二遊間をつくり上げてみせる。