吉田輝星 フェニックスLでガチトラ中軸3人斬り 飛躍のために体も脳も野球漬け
■みやざきフェニックス・リーグ 日本ハム2ー4阪神(10月15日、SOKKENスタジアム)
八回に3番手登板 クリーンアップ相手に1回完全
日本ハムの吉田輝星投手(22)が15日、みやざきフェニックス・リーグの阪神戦で八回に救援登板し、クライマックスシリーズ(CS)を控えた本気の中軸をピシャリと抑えた。
シーズンさながらの緊張感を味わいながら、一流打者との勝負に力を尽くし「ちょうどクリーンアップで、一番いい3人と対戦できてすごい良かった。自分のためになると思いました」と目を輝かせた。
虎党で埋め尽くされたスタンド
若手がしのぎを削る非公式の教育リーグだが、この日は意味合いが全く違った。CSに向けて調整している阪神は、ほぼベストのオーダーを組んできた。市街地から離れたSOKKENスタジアムのスタンドが、虎ファンで膨れ上がった。
森下、大山、佐藤輝と真剣勝負 平常心で手玉
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フェニックス初登板となった吉田は平常心で立ち向かった。3番の森下はボール先行もカットボール2球でカウントを整え、フォークで左飛。4番の大山は直球2球で追い込み、フォークで空振り三振。5番の佐藤輝は、制球が定まらずに3ボールとなったが、4球目の直球を詰まらせ、右飛に打ち取った。
結果、内容ともに充実 「丁寧に投げられて良かった」
この時期、ビッグネームを相手に力試しする機会はそうそうない。吉田は「まさか、阪神の主力を相手に投げるとは思っていなかった。すごくいいタイミングで投げさせてもらった」と幸運な巡り合わせに感謝し「久しぶりの登板でしたけど、丁寧に投げられて良かった」と成果を口にした。
今季はわずか3試合の登板 オフは体づくりを最優先
2022年はリリーフで51試合に登板し、ブルペンを支えたが、今季は2軍暮らしが長く続き、3試合の登板にとどまった。春先に股関節を痛め、フォームのバランスを崩した経験も踏まえ、オフは体づくりから見直すことに決めた。
全体練習や試合だけでなく、自主的に使える時間も大切にしている。「今は日常的に筋トレをしていますね。筋肉が付いたとしても、脂肪がそのまま現状維持だと、体が重くなる。いくら筋肉が付いても動きづらくなるので、朝と夜はウオーキングをしています」。効率良く脂肪を燃焼させるため、歩く速度も工夫しながら、汗を流している。
息抜きや遊びも野球 来季こそ本領発揮だ!
また、宿舎ではチームメートとゲームで競い合うことがブームになっているという。「スマホで『(パワフルプロ野球)栄冠ナイン』をしています。高校野球の監督として3年間、チームをつくり上げる。キャラクターが入ってきて、練習させてどの能力を伸ばすか。めっちゃ面白い。(石川)直さんとか。みんな、はまっていますね」。リアル甲子園の星は、遊びのエッセンスも取り入れながら、野球漬けの秋を過ごしている。