高校野球
2023/10/16 22:00

初の札幌ドーム開催にそれぞれ独自対策 20校が入念な守備練習【秋季全道高校野球公式練習】

札幌第一は硬いマウンドに備え、自校のブルペンを硬くして練習してきた(撮影・西川薫)

16日に11校、17日は9校が練習

 来春の選抜甲子園につながる秋季全道高校野球大会が10月18日から札幌ドームで初開催する。16日の公式練習に登場した11校は内外野の人工芝の感触を中心に初めてプレーするグラウンドの特徴を確かめた。17日に残りの9校が公式練習を行う。

各チーム10分多い、持ち時間30分

 札幌円山球場開催時の公式練習は20分間だったが、夏のエスコンに続いてのドーム球場、さらに全面人工芝でプロ仕様の硬いマウンド、天井照明、高い外野フェンス、広いファウルグラウンド…とチェック項目が多岐にわたるため、各チーム30分の持ち時間が割り当てられた。各チームの監督に話を聞くと、イレギュラーのない人工芝グラウンドに概ね予想よりプレーしやすかった反応だった。

北照・手代森はポイント式スパイク用意

 トップバッターは、3年連続41度目の北照。ボールの跳ね方や照明の見えにくさについて、上林弘樹監督(44)は「1番目だったので気持ち良かったです。見えづらいのかな?もっと跳ねるのかな?と思ってましたけど、選手もやりやすいと言っていました」と不安は払拭された様子だった。

 手代森琉輝中堅手(2年)ら外野陣は、グラウンドに飛び出すとそびえ立つ外野フェンスにボールをぶつけ、跳ね返りをチェックした。「意外と跳ね返ってこなかった」。クッションボールの対応一つ間違えるだけでピンチは広がり失点につながるだけに、何度も確認していた。さらに人工芝対策として、手代森は金属スパイクではなくポイント式のスパイクを個人的に準備。塁間チームトップの俊足は「少しでも負担を減らそうと。実際に走ってみたらあまり負担がかからない。自分が速く走っている感覚です」と手応え上々だ。
 

北照の手代森中堅手(中央)は人工芝対策のポイント式スパイクで大会に臨む

 

苫小牧中央は人工芝の球足の速さ確認

 多くのチームが時間を割いたのは、打球と送球のバウンドしてからの球足の速さだ。複数のチームが深い位置から内野ノックでワンバウンド送球を練習。バウンドしても勢いの落ちない人工芝特有の球足を体で確かめた。苫小牧中央の渡辺宏禎監督(57)は「送球は低めにと。上だけは放るなと徹底したい。人工芝も硬いと聞いていたが、思いのほかやりやすい」と好意的だったが、東海大札幌高の大脇英徳監督(48)は「ちょっと違いすぎて…。うーん。やっぱり円山がいいですね」と、支部予選との環境の激変にうなった。

夏の王者・北海は外野中継で秘策

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