高校野球
旭川実業が北照に劇的勝利! 背番号1の田中稜真主将がサヨナラ二塁打&10回完投【秋季全道高校野球】
■秋季全道高校野球大会第1日(10月18日、札幌ドーム)
▽1回戦 旭川実業4-3北照 ※延長十回タイブレーク
まさに投げて打って! エース兼主将が大活躍
エースのバットが熱戦に終止符を打った。旭川実業が北照にタイブレークの末、サヨナラで勝利した。勝負は延長十回にもつれ込んだが、最後は田中稜真主将(2年)が右中間への2点二塁打を放つ劇的な白星。北照には新チーム結成後、練習試合で2連敗中だったが、最高の形で競り勝ち、全道制覇へ勢いを付けた。
田中主将は最速146キロを計測するなど、投げても10回3失点と奮闘。「勢いに乗る勝ち方。この勢いのままいけたらいい」と次戦へ意気込みを語った。
嫌な流れを一蹴 打った瞬間にサヨナラを確信
真っすぐ一本―。田中主将は腹をくくっていた。1点を追う延長十回2死一、二塁。連続の犠打失敗後に訪れた打席だったが、冷静に集中力を高めていた。初球の136キロ直球を強振。打球の行方を確認すると、右手を高々と突き上げた。白球は右中間を深々と破り、一走も長駆生還。「内角の真っすぐに張って、ホームランを狙ってました。たまたまいい方向に抜けて行ってくれた」と安堵の表情を見せた。
粘投に打線が応えた 七、八回に1点ずつ奪取し同点
北照には練習試合で大敗するなど、苦戦を強いられることが予想された。案の定、試合は北照に先行を許す展開となったが、田中主将が走者を許しながら粘りの投球を見せると、打線も呼応。七回に先頭の4番・岸本颯仁外野手(はやと、2年)が三塁打を放ち、反撃を開始。6番・篠原光輝外野手(2年)の左前打で1点返すと、七回には内野安打と押し出し四球を含む3四死球を奪い、試合を振り出しに戻した。