石川直也 守護神返り咲きへ〝ほぼ直球縛り〟に挑戦中「自信を持って投げられるように鍛えたい」
■みやざきフェニックス・リーグ 日本ハム13ー0韓国選抜(10月19日、ひなたサンマリンスタジアム宮崎)
九回に3番手登板 ラスト1回を1安打無失点
日本ハムの石川直也投手(27)が19日、みやざきフェニックス・リーグの韓国選抜戦の九回に3番手で登板。1イニングを1安打無失点で切り抜け、ゲームを締めくくった。かつて勝利の方程式を担った豪腕は、完全復活へ向けて着々と歩みを進めている。
求めるものは1つ 打者を圧倒するストレート
この秋はテーマを1つに絞り、課題の解決に取り組んでいる。追い求めるのは打者をねじ伏せる威力あるストレート。「自信を持って真っすぐを投げられるように鍛えていきたい」と自らの武器を徹底的に磨き上げ、首脳陣の信頼と守護神の座を取り戻すつもりだ。
悪夢のような一日から始まった完全復活への取り組み
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この日の試合でも、投じた全12球のうち11球が直球だった。〝ほぼ直球縛り〟の取り組みは、悪夢のような一日から始まった。9月12日のオリックス戦(エスコンフィールド北海道)に登板した石川は「自信がない真っすぐを見せ球に使って、変化球頼りになっていた」と、苦し紛れに投げたフォークを完璧に捉えられ3ランを被弾。直後に2軍降格を告げられ、早々とシーズンを終えた。
英断は期待の裏返し 新庄監督「ニュー石川くんを出してもらわないと」
厳しい決断を下した新庄監督は、その夜に「すごい期待している投手だから。一回、変身してもらって、ニュー石川くんを出してもらわないと。150キロは投げられる。バランスを取り戻してもらうためにはランニングと体幹のトレーニング、股関節の柔らかさも大事になる」とコメント。パフォーマンスを取り戻すためのヒントを授け、ファーム行きを命じていた。
肉体改造にも着手 勝負の来季へ準備着々
石川は1軍登録を抹消されて以降、全ての実戦で直球中心の投球を展開している。過去に最速156キロを記録した質の高い直球を求め、ボディーメークにも着手した。「体を変えるイメージでいろいろ取り組んでいる。体脂肪率を3、4%減らすために走る量を増やして、ウエートも試合を気にせずガッツリやっている」。体重は現在、好成績を収めた2018、19年と同じ94キロになった。
来季は、あらためてクローザーのポジションを狙う。「やりたい気持ちはある。ファームの試合では真っすぐだけで抑えられるようになってきて、良い方向へ行っている。何とか(守護神争いに)食い込んでいきたい」。理想のストレートを目指し、一心不乱に腕を振る。