高卒3年目野手の細川凌平 青春時代のライバル・来田から刺激 「負けてられへん」
フェニックスリーグに参戦中 ライバルと再会
みやざき・フェニックスリーグに参戦している日本ハムの細川凌平内野手(21)が、来季のレギュラー獲得を目指して奮闘中だ。20日に予定されていたオリックス戦は雨天中止となったが、対戦相手の来田涼斗外野手(21)と会話を交わし、大きな刺激を受けた。
高校時代からの縁 記憶に刻まれた2つの敗戦
その存在がモチベーションを高めてくれる。世代のトップランカーの一人である男とは浅からぬ縁がある。智弁和歌山高の1年生だった細川は、秋の近畿大会で明石商業と対戦。「来田に本塁打を打たれて負けました」と悔しさを味わった。
翌春のセンバツでは準々決勝で再び対決。リベンジの思いを胸に挑んだが、先頭打者&サヨナラ本塁打の離れ業を達成され、返り討ちに遭った。「春の甲子園ではお互い1番を打ったけど、僕の出塁はフォアボールだけ。チームに勢いをつけることも、試合を決めることもできなかった。1番の差で負けたその時から、来田には負けたくないと思っています」と闘争心をかき立てられた。
プロでも互いを意識 今季は細川に軍配
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プロ入り後もライバル関係は続いている。ルーキーイヤーの2021年。高卒新人だった来田がデビュー戦でNPB史上初のプロ初打席初球本塁打を記録した。そのことを鮮明に覚えている。
「僕はその時、けがをしていて『負けてられへんな』って思った。毎年どっちの成績が上か意識し合っている。今年は僕だけど、今の成績は関係ない。お互い1軍で主力になって、順位争いするような舞台で活躍できたら意識も変わってくる」と、より高いレベルでの競争を待ち望んでいる。
今秋のテーマはコンタクト率の向上 レベルアップへ一心不乱
現在、参加しているフェニックスリーグでは打力アップに励む。主眼を置くのはコンタクト率の向上だ。「理想は1スイングでインプレーにすること。球種やコースを選びながら、1打席ごとにアプローチを考えて必ず前に飛ばす。打率と出塁率にこだわることで自分の選手としての価値が出ると思う」と力説する。今リーグでは「ここまで26、7打席で1三振だけ」と、取り組みの成果は着実に表れ始めた。
切磋琢磨を繰り返し、レベルアップを遂げてみせる。その先にはまた、青春時代から続くライバルとの熱い物語が待っている。