クラークの歴史とともに歩む金原兄弟の第4の刺客・律が決勝打 夢は東京の聖地で集結【秋季全道高校野球】
■秋季北海道高校野球大会第3日(10月20日、札幌ドーム)
▽2回戦 クラーク3-2駒大苫小牧
同点ホームの次は勝ち越し打
秋3連覇を狙うクラークが駒大苫小牧に逆転勝ちした。1点ビハインドの五回に先頭の7番・金原律右翼手(2年)が左前打で出塁。2死三塁から内野安打の間に同点のホームを踏むと、六回には2死一、二塁から中越えの勝ち越し2点二塁打を放った。今春の選抜甲子園ではメンバー入りするも、春夏とベンチ外。悔しさを糧に這い上がってきた。22日の準々決勝の相手は北海。昨秋の決勝カードで、今夏の甲子園出場校同士の一戦が実現した。
前の打者の申告敬遠に発奮
同点で迎えた六回2死二塁の場面、金原の前の打者が申告敬遠。前の打席で安打を放っているにもかかわらず自身との勝負を選択された。「ちょっと気合が入った。自分がここで打たないとと。しっかり気持ちを入れて、スイングにいきました」。2ボールから甘いカーブを捉えると、打球は中堅手の頭上を越える勝ち越しの2点二塁打となった。「正直なところ、最初はセンターフライかなと思ったけど、案外伸びてくれて、良い方向にいったな」。身長171センチながら、持ち味は腕力。「パワーで誰よりもコンパクトに飛ばすっていうのを意識してます」と胸を張った。
創部翌年から常に金原兄弟の誰かが在籍 甲子園にも出場
金原一家はクラーク野球部の歴史に欠かせない存在。14年の創部翌年に入学した次男・瑶(24)は、2016年に初めて甲子園に出場した際の5番・中堅手。三男・塁(大商大3年)は、20年に独自大会として行われた北大会に3番・二塁で出場して優勝。四男・颯(環太平洋大1年)は22年の選抜甲子園で1番・右翼手として出場。昨春入学した五男・律も、今春の選抜甲子園でベンチ入りしていた。創部年以外、野球部の名簿から「金原」の文字が途切れたことはない。
現在の背番号は13。3人の兄は、いずれも1桁背番号を付けチームの主力として活躍した。「1年生の頃は比較されて、いろいろ言われたりしてきたけど、それを見返すためにも、兄にアドバイスをもらったり、監督さんにアドバイスもらったりして、本当にここまで頑張ってこられました」。