細川凌平 智弁和歌山の先輩とアーチ競演 目指すは超名門の出世頭
■みやざきフェニックス・リーグ 広島4ー5日本ハム(10月24日、天福球場)
三回の第2打席で勝ち越しソロ 先輩のC林も特大弾
超名門校の出世頭になってみせる。日本ハムの細川凌平内野手(21)が24日、みやざきフェニックス・リーグの広島戦に「1番・遊撃」で先発出場。三回の第2打席で一時、勝ち越しとなるソロ本塁を放った。この試合では同じ智弁和歌山高出身の広島・林晃汰内野手(22)も特大の一発を披露。2学年違いの同窓生が華麗なアーチで競演した。
会心の一打 狙い球を確実に仕留めた
狙い澄まして一振りで仕留める。理想的な1打席だった。左腕・玉村が投じた初球。真ん中やや外寄りのスライダーは「狙っている球」だった。美しいフォロースルーを決めた細川は、流れのままにバットを放り投げ、柵越えを確信。「良いスイング、良い打ち方ができたらバットを勝手に投げていて、自分でもビックリします。もうずっと中学の時から変わらないですね」と照れたように笑い、会心の一打を振り返った。
テーマは打率&出塁率アップ 日々進化を実感
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
今リーグのテーマの一つは空振りを減らすこと。打率と出塁率アップを目指して「1スイングでインプレーにする。球種やコースを選びながら、1打席ごとにアプローチを考えて必ず前に飛ばしたい」と明確な目標を定めている。
打撃強化の鍵を握るのはコンタクト率の向上で「あの打席に関してはそれができたので、一番良い結果になったのかな」と、課題解決へ上々の手応えを口にした。
存在感を示す智弁和歌山OBたち
若手の登竜門と呼ばれるフェニックス・リーグの舞台で、刺激的な毎日を過ごしている。意識する相手が多ければ多いほど、心は自然と燃え上がる。現在のNPBには、広島・林をはじめDeNA・東妻など、年齢の近い智弁和歌山OBが多数いる。22日の楽天戦(アイビー)で代打出場し、安打を放った黒川も1学年上の同校OB。この日は林の豪快な一撃をグラウンドで味わい、あらためて偉大な先輩たちの〝すごみ〟を体感した。
「高校1年の春からベンチに入って、一緒にプレーさせてもらえた。初めて見た林さんの打撃練習はえげつなくて、本当に衝撃的で忘れられない。きょうのホームランは、あの頃を思い出す打球でした。黒川さんに関しても、寝る時以外はずっと一緒にいて、僕は今でも師匠だと言っている。たくさんお世話になって本当に感謝しています」
グラウンドに立てば皆ライバル 「誰にも負けたくない」
強い尊敬の念を胸に抱くが、グラウンドでは話は別。「カープには同級生(の小林投手)も含めて3人いる。誰にも負けたくないけど、特に智弁OBの人たちには負けたくない」と全員をライバル視している。
目指すのは名門・智弁和歌山出身の№1プレーヤーだ。「常に、そこに立っていられるような選手になりたい」。大きな野望が、その体を突き動かす。