レバンガの道産子PG島谷怜がプロ初先発 W杯効果で最多動員数更新も千葉Jに惜敗
■Bリーグ1部第4節(10月25日、札幌・北海きたえーる)
レバンガ北海道77-82千葉ジェッツ
PG寺園の負傷で抜擢
東地区7位のレバンガ北海道は、同3位の千葉ジェッツに接戦を演じるも、77-82で惜敗した。開幕から6試合先発出場していたエースPGの寺園脩斗(29)が、前節のアウェー・三河戦で負傷。代わりに道産子PGの島谷怜(23)が今季初先発となった。第3クオーター(Q)序盤に連続10失点し、一時は15点のビハインドを背負うも、第4Qに一時3点差まで追い上げた。直後にW杯日本代表の相手PG富樫勇樹(30)に2連続3点シュートで逃げ切られたが、下馬評を覆す可能性もあった善戦だった。
キャリア最長の34分以上プレー
超満員の中でキャリア最長の34分以上プレーした島谷は「すごく悔しい気持ちが強い。勝負どころでのターンオーバーや。ディフェンスのミスコミュニケーションがすごく響いた。たくさんの方が来てくれて、すごく声援が後押しになって、最後に追い上げることができたけど、僕自身のミスがもったいない試合になった」。千葉Jの背中が見えていただけに、悔しさは倍増だ。
クラブ最多6646人が集結
会場には、2018年5月6日の新潟戦で記録したクラブ過去最多動員数を345人上回る6646人が集まった。当時はゴールデンウイーク中最終日の日曜日だったのに対し、この日は平日ナイターにもかかわらず前売り券は完売。立ち見席まで販売する最高の舞台となり、どうしても勝利が欲しい一戦だった
島谷は司令塔に専念させ 富樫のマークは他選手へ
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
チームは、島谷の負担を軽減させる目的で、千葉J・富樫へのマッチアップをSG/SF関野剛平(29)やPG/SG松下裕汰(24)、SG/SF桜井良太(40)らに任せ、司令塔に専念させた。「脩斗さんが出られないということで、試合前から僕が長く出るというのは想定していた。特にオフェンスの部分でどうチームをコンロールしていくかをすごく意識しました」と、難しいミッションに取り組んだ。
第4Q、9点差とされた直後に連続得点で一矢
島谷の最大の見せ場は、富樫に2回連続で3点シュートを決められ、9点ビハインドにされた直後。2回続けて右サイドからドライブでゴール下をくぐり抜けながら難しレイアップシュートを決め、5点差まで追い上げた場面だ。ここからファウルゲームに持ち込んだが、勝利には届かなかった。自らは9得点もアシストは4。「アグレッシブに行こう、空いていたら(シュートを)打とう、得点を取りに行こうという姿勢がチームとして見られたので、攻撃の面ではステップアップできている」。点の取り合いでも勝負できる可能性を感じるゲームだった。
リベンジは来年1月のアウェー2連戦で
富樫を抑え込まないと勝てない。しかし、富樫へのディフェンスを厚くすると、他の選手がどんどん決めてくる。同じPGとして「勝負どころのクラッチタイムで、何本もシュートを決めてきましたし、ゲームメークの仕方は全然タイプが違うとは思うけど、チームをどうやって勝たせるかすごく勉強になりました」。次の対戦は、来年1月のアウェー2連戦。リベンジの機会までに、ひと回りも、ふた回りも成長して、アウェーの地へ乗り込む。