高校野球
2023/10/26 16:25

【プレーバック】秋季全道高校野球大会決勝 北海8-4東海大札幌高※延長十回タイブレーク(10月26日、札幌ドーム)

優勝を決めて喜びを爆発させる北海ナイン(撮影・富田茂樹)
※延長十回タイブレーク

 

北海が3年ぶりの秋季全道優勝 19年ぶりの春夏秋完全制覇

 北海が東海大札幌高に逆転勝利し、春夏秋の完全制覇を果たした。先発した松田収司投手(1年)が序盤三回まで4失点を喫するスタートとなったが、0-4で迎えた五回に反撃開始。敵失で1点を返すと谷川凌駕二塁手(2年)が適時打を放って2点を奪った。六回は1死から金澤光流主将(2年)、中川彰左翼手の連続長短打で1点差とし、2死三塁から吉井天星三塁手が中前への同点適時打を記録し、試合を振り出しに戻した。

 終盤3イニングはお互いに好機をつくるものの、北海・松田、東海大札幌高・矢吹太寛(1年)の両投手が譲らず、延長タイブレークに突入した。そして延長十回、北海は矢吹の適時失策で勝ち越すと、その後も2本の適時打と押し出し死球で畳みかけた。4点のリードを受けた松田もその裏の反撃を許さず、155球の完投勝利を挙げた。北海は夏の甲子園に続き、来春のセンバツ甲子園出場も確実にした。同一年の春夏秋道大会優勝は2004年の駒大苫小牧以来、19年ぶりの快挙。北海の平川敦監督(52)も「すごいですね。うれしい気持ちです」と喜んだ。

 東海大札幌高は小刻みな継投で逃げ切りを図ったが、3番手の矢吹が最後に踏ん張り切れず、9年ぶりの優勝にあと一歩届かなかった。大脇英徳監督(48)は「流れ的には難しい展開でした。中盤以降は点が取れず、苦しかった。(3番手の)矢吹が踏ん張るしかないと思っていた」と唇をかんだ。


■来春のセンバツ甲子園出場を確実にした北海の平川敦監督(52)
「苦しい戦いでした。松田は1試合ごとに成長してくれた。ここまで投げ切るとは。最後もタイムリーを打って、良い活躍でした。我慢強く投げてくれた」

■2020年以来、3年ぶりの秋季全道優勝を決めた北海の金澤光流主将(2年)
「幸せです。3年生が叶えられなかった秋の全道優勝を自分たちの代で叶えられたのでうれしいです」

■9年ぶりの秋季全道決勝までけん引した東海大札幌高主将の北澤優人捕手(2年)
「前半は点数が取れたけど、中盤に追い付かれた。チャンスの場面も多かったけど、そこで1本、1点が入らなかったのが敗因。来年の夏に向けて詰めの甘さを、もっとチーム全体で埋めていけたら」

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