北海道大から初のNPB選手へ 在学中の宮沢太成投手(四国IL徳島)が西武5位指名「びっくりして声が出なかった」【ドラフト会議】
今季徳島で中継ぎ投手として12試合登板して21K
四国アイランドリーグplus・徳島インディゴソックスの宮沢太成投手(24)が、西武からドラフト5位指名を受けた。北海道大に在籍しながら、独立リーグで戦うことを決めた異例の経歴を持つ。今季徳島では中継ぎで12試合に登板し、防御率は5・12ながら、19回⅓を投げ21奪三振というイニングを上回る奪三振数を記録した。最速155キロ右腕が、また一つステップを上がり、プロの世界に飛び込んでいく。
「こんなに高い評価をしていただけるとは」
歴史に名を刻んだ。北海道大から初のプロ野球選手となった宮沢は「びっくりして声が出なかったです。こんなに高い評価をしていただけるとは思っていなかった。期待に応えないといけない」と、支配下での指名に目を丸くした。少し時間を置いたドラフト会議終了後の記者会見では「やっとプロ野球選手になれた実感が出てきました」と安堵の表情を見せた。
ソフト3軍戦で1回を完璧投球
自ら切り拓いた道が正しかったことを証明した。昨年までは北海道大の主将を務め、札幌6大学野球で戦っていたが、さらなるレベルアップを求めて徳島に飛び込んだ。今季初登板となった4月1日の香川戦では1回4安打2四球3失点と、現実を突きつけられたが、投げるごとに成長の跡を示した。9月11日のソフトバンク3軍戦では、1回を完璧投球。アウトは全て三振で奪ってみせた。「うまくいかない時期もあったけど、岡本監督と相談しながら、ストレートとフォークを磨いて、最後に何とかチャンスがつかめたと思います」。最速は155キロまで伸び、130キロ後半で落差が大きいフォークが最大の武器だ。
元徳島のオリックス茶野と対戦希望
対戦したい打者には昨年まで徳島に所属していたオリックスの茶野篤政外野手(24)の名を挙げた。茶野は育成ドラフト4位での指名だったが、春季キャンプからの猛アピールで早々に支配下登録を勝ち取り、その勢いのまま開幕スタメンをつかんだ。徳島ファンも見守る中での会見で「絶対に勝ちたいと思います!」と宣言し、会場を盛り上げた。
「試合のしびれる場面を任せてもらえる投手になりたい」と、セットアッパーや抑えを担える投手を目指す。北海道大が札幌農学校時代から掲げてきた「フロンティア精神」を見事に体現し、夢を叶えた。北の大地、そして徳島で磨き上げた実力を、プロの舞台で発揮する。
■西武の渡辺久信ゼネラルマネジャー
「フォークボールがいいから、すごく魅力がある。頭がいいと聞いている」