指名あいさつ受けた158キロ左腕のドラフト1位・細野晴希 対戦したい打者に大谷の名を挙げた理由とは
プロ野球選手も目が大事 稲葉GM「やる気に満ちた目がいい」
ドラフト会議で日本ハムから1位指名された東洋大の細野晴希投手(21)が27日、同大で指名あいさつを受けた。くじ引きで交渉権を引き当てた稲葉篤紀GM(51)から「目がいい」と、ちょっぴり垂れ目で透き通った茶色の瞳を絶賛された。
運命の日から一夜明け、細野は「きょう朝起きてから少しずつ実感が湧きました」。稲葉GMらと約30分の会談を終え「緊張していて…(話の内容は)全然覚えていない」と苦笑いしたが、その瞳には力強さがあった。
目は口ほどにものをいう
稲葉GMは「目の奥が光っていて、やる気に満ちている。そういう目を見て安心しました」とニンマリ。最速158キロを誇る剛腕の魅力を力説した。「目力があるね。目ってすごく大事で、目は口ほどにものをいう。この目を大事にしてほしいなと思います。プロに入る前は希望に満ちあふれた顔をしているんですけど、プロに入ると染まっていってしまうんでね。いまのこの気持ちを忘れずにいてほしいです」。
日本を代表する投手に
熱い言葉を掛けられた細野は「ありがたいお言葉をいただいたなと思います」と大感激。「やるからには一番を目指して日本を代表するピッチャーになれるようにしたい」と決意を新たにした。
ドラフト指名後の会見で
前日26日の記者会見では、対戦したい打者に日本ハムOBでエンゼルス・大谷翔平投手の名を挙げた。米大リーグで活躍する大先輩との対戦を熱望したのは、深い理由があった。
衝撃を受けた大谷の打席をもとにシミュレーション
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「京セラドームで膝をついてホームランを打ったのをちょうど見ていて、衝撃を受けた。僕だったらどういう球で抑えられるのかなという興味で対戦してみたいなと思いました」
3月6日に行われたWBC強化試合をテレビ観戦。大谷がひざをつきながら放った中越え3ランに「打った瞬間、センターフライかなと思ったけれど、そのままスタンドに入った」と仰天した。「(対戦の)イメージは何回かしたんですけど、どうしても打ち取れるイメージが湧かなかったです」と研究中だ。
フィールディングのセンス 日本一の牽制
まだ成長過程だが、大谷に匹敵する潜在能力を秘めている。大渕GM補佐兼スカウト部長は、不安視されているコントロールについて「調査させてもらったんですけど、中学時代の対戦相手からはコントロールが良かったと聞いています」と証言。「普段のフィールディングでもセンスがある。牽制なんかは、うちのスカウトが〝日本一の牽制〟だと言っていた」と太鼓判を押す。
160キロは出る数字 エスコン初計測に意欲
今夏の高校日本代表対大学日本代表戦では、アマチュア球界の左腕として最速の158キロを記録。160キロの大台突破も夢ではない。「160は目指したいというか、このままやっていたら出る数字だと思う。マックスにこだわらず、どちらかといったら強さや平均を追い求めていきたい」とキッパリ。今年3月に開業した本拠地・エスコンフィールド北海道では初の160キロ計測へ「(ロッテの)佐々木朗希投手はまだ投げていないですか? 頑張ります」と静かに闘志を燃やした。
日本ハムOB乾真大コーチから北海道グルメをリサーチ
北海道は中学時代に修学旅行で訪れて以来。「海鮮を食べてすごく美味しかったのを覚えている。(コーチで日本ハムOBの)乾さんにオススメを聞いて、これから知っていきたいなと思います」とほほえんだ。目力を武器に、北の大地でポテンシャルを開花させる。