【一問一答】上沢がメジャー挑戦正式表明 元チームメートvs大谷にメラメラ「すごく興奮すると思う」
日本ハムの上沢直之投手(29)が28日、エスコンフィールド北海道で会見に臨み、来季のメジャーリーグ挑戦を正式に表明した。ポスティングシステムの利用について、球団の了承を得た。支えてくれた球団関係者、応援してくれたファンに感謝の気持ちを伝え、夢に向かう決意を打ち明けた。一問一答は以下の通り。
―冒頭、自ら
「今回、球団の了承を得ましてポスティングシステムを利用してメジャーリーグへ挑戦することを正式に表明いたします」
―現在の心境は
「まずは本当に球団に感謝している。その中で挑戦していけるというところで、楽しみな点もあるけど、これからメジャーリーグに向けてしっかり練習していけたらなと思う」
―球団とのやりとりは
「2年ほど前からそういう夢がありますというのは球団に伝えさせてもらっていた。去年の契約の時に話をさせてもらって、球団に設定された目標をクリアできたらと」
―それを今季、クリアできた
「そうですね。具体的なことはあまり」
―メジャーを目指したいと思ったきっかけは
「2018年に日米野球に参加させてもらって。そのときにすごく、メジャーリーグの選手たちとプレーしたいと強く思った。小さい頃から父親が野球好きで、テレビ中継とかでメジャーを見ることが多かったですし、そういうのも少しずつ積み重なっていって。入団した当初はメジャーに行けるということはなかった」
―通用する部分はどう考えているか
「まずは、けがをせずに長いイニングを投げることでアメリカでもしっかりチームに貢献できると思っています」
―メジャーへの思い、意気込み
「球団の方には自分の夢ということを相談させてもらいましたし、世界中の選手が集まる場所でプレーできることをすごく楽しみにしていますし、どんな選手がいるんだろう、実際に自分が投げてみて対戦してみないと分からないところがすごくあると思う。その中で自分がメジャーのチームで必要とされるポジションでしっかり投げる。自分の持ち味をしっかり出して貢献できると思う。そこはすごく楽しみです」
―ファイターズの選手として過ごす残りの時間をどう使うか
「監督、コーチをはじめ、ファイターズの球団に関わっているすべての方々に巡り会えて感謝していますし、そういった方々に感謝の思いをしっかり見せながら生活していきたい。まずは秋季キャンプもあるので、そこでしっかり練習したい。北海道は住んでいて、すごく大好き。アメリカに行ったとしたら大好きな北海道にはなかなか帰って来ることもたぶん、難しくなってしまうと思うので、北海道の良いところをいろいろ見ていきたいと思います」
―渡米前、具体的にやっておきたいことは
「行く直前にはしっかりおいしいお寿司食べていきたいなと思います」
―新庄監督もメジャー経験者。話したことは
「シーズン中に何度か話す機会をいただいて、その時にはご自身がアメリカで経験したことをたくさん話してもらった。監督の立場だからいろいろ言いづらいところもあったと思うけど、いろいろ話してもらった」
―過去にファイターズからポスティングを利用した選手が多い。アドバイスをもらうことは
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「まだ、ダルビッシュさんや(大谷)翔平とかにはそういった話はしていませんけど、有原さんもポスティングは経験して、ファイターズで仲良くなった先輩ですし、いろいろと話す機会があったので、いろいろ聞いた」
―対戦したい打者は
「チームメートだったので対戦する機会がなかったんですけど、翔平はメジャーリーグでホームラン王を取る選手になっているので、翔平と対戦することがあったらすごく興奮すると思う。すごく楽しみだなと思いますけど。誰と対戦したいか、個人的にこの方と対戦したいというのはなくて、メジャーリーグは本当に素晴らしい選手の集まりだと思う。一人一人、こういう選手はこういうバッターなんだというのを感じながらやっていきたい」
―今はすっきりしているか
「そうですね。こうやってしっかり発表することができて良かったと思う。ポスティングシステムを利用させてもらうので、しっかり筋を通しておかないといけないので、しっかり表明できて良かったなと思います」
―日米野球で感じたことを具体的に
「今のメジャーリーグの一線級で活躍しているアクーニャジュニアだったりファン・ソトだったり。本当に超有名メジャーリーガーの選手と野球をさせてもらって、今までの野球観ががらっと変わったというか。こういう野球があるんだと思ったのがすごく今でも覚えてますね、ベンチの雰囲気だったりも」
―大谷の活躍も刺激になっているか
「そうですね。でも、翔平がアメリカに行くとなったときに、こいつで活躍できなかったら『メジャーリーグ、ヤバすぎるだろ』って正直思っていたので。絶対に結果を残すだろうなと僕は思って、移籍したときは見ていましたけど。それでも最初は苦しんでいましたし、でも今となってはホームラン王を取るような選手になっていますし、ピッチャーの方でも防御率とかイニングとか、全てのスタッツを見ても、メジャーリーグの中でトップクラスの成績を残して。それを打者と投手、2つをこなしているのは改めてすごいなと思うし、ファイターズ時代は後輩でしたけど、なんかやっぱり尊敬というか。でもこうなることを予想できるような練習内容というか、まあ、そうなるよね、という感じはしますけどね」
―今回の決断に迷いはなかったか
「迷いは特になかったですね、正直。後悔しない選択をしていきたいなというか、それはもうプロに入った時からそういう選択をしてきたので。後々後悔しない選択を人生でしていくと決めたので、できれば今シーズン、良い成績を残し、ポスティングシステムで移籍することを表明したかったです。そこに関しては心残りではあるんですけど、今、挑戦させてもらえるのであれば挑戦したいという気持ちが強かったです」
―周りから批判的な意見があったなら、それはどう受け止めていた
「何だろうな…、何をするにしてもそういう言葉とか意見は出てくるので。それをしっかり自分で受け止めて、少しでもそういう意見が少なくなるように自分で変えていくしかないですし、これから自分の成績だったり自分のプレースタイルで変わっていけると思うので。そこは自分で何とかするしかないなと思うし、あとは自分を信じてやるしかないと思いますね」
―最終的に球団からはどのように言われたか
「『正式にポスティングシステムを利用することを、上沢選手の夢を応援するという形で承認します』と言っていただいて。『下位指名から始まって自分でいろいろ切り開いていってくれたと思う』と言ってもらえた。それはすごくうれしかったですね。僕がやってきたことを球団は評価してくれたんだなと。最初は注目されないところから自分でポジションをつかんでいったということで、翔平とかダルビッシュさんと違ったモデルとして、若い選手に伝えていけると言っていただいて、それは本当にうれしかったですね」
―下位指名から始まってメジャー挑戦に
「入ったら横一線と言われますけど、僕はそうではないと思っているので、やっぱり下位指名の方がもらえるチャンスは少ないし、ドラフト1位と下位指名では、かなり違うと思う。その中で自分には野球しかないと思ってやってきたし。野球で成功できなかったら、胸張って言える人生じゃなくなると思ったので。その点では自分を信じてやってきて良かったとは思いますね」
―これから交渉が始まる。重視したいことは
「まずは、僕を必要としてくれるチームで貢献したいと思いますし、けがをせずに長いイニングを投げられることを向こうでも(伝えたい)。僕の持ち味を発揮していけたらと思います。絶対にイニングを投げる選手は必要になると思うので、そこを強みにして交渉していけたらいいなと思ってますね」
―申請日は代理人と相談して
「そうですね」
―今、大谷を打ち取る自信は
「そうですね、自信がないわけではないですけど、実際に対戦してみないとどうかなという点があるので、もし対戦したらわくわくするだろうなというのはありますね」
―決め球で封じるか
「僕は全部の球種で抑えるタイプなので、どれでどうというのはないと思うんですけど、いろいろデータを見ながらやると思います」
―対戦をイメージしたことは
「メジャーの中継を見ても、どうやって打ち取るんだろうなと。きっと何かデータを見ていたらすごく出てくるものもあると思うし、データでは計り知れないあいつのすごさもきっとあると思うので、そういうのも含めて対戦してみたいなという感じはやっぱりありますね。後輩とか抜きにして、アメリカで一番ホームランを打てるバッターなので。ファイターズの同僚とかじゃなくてアメリカで一番ホームランを打っているバッターだから対戦したいですね」