Vリーグ
2023/10/28 21:15

ヴォレアス北海道 ホーム開幕戦で過去最多1829人動員も、東京GBにストレート負け

東京GBに敗れたヴォレアス北海道(撮影・十島功)

■Vリーグ男子1部 ヴォレアス北海道0―3東京グレートベアーズ(28日、旭川市リアルター夢りんご体育館)

張主将「ホームゲームで勝利を届けられなかった」

 熱狂のホーム開幕戦を飾れず…。ヴォレアス北海道は28日、東京グレートベアーズをホームに迎えたが、1セットも奪えずに完敗を喫した。過去最多となる1829人を動員したが、ファンに白星を贈ることはできなかった。張育陞主将(23)は「ホームゲームで勝利を届けられなかった。切り替えて頑張りたい」と29日の同戦での勝利を誓った。
 

過去最多となる1829人を動員

 

スピーディーなバレーに戸惑う

 V1レベルのスピーディーなバレーに戸惑った。日本代表のセッター・深津旭弘(36)とアウトサイドヒッター・柳田将洋(31)を擁する相手攻撃陣に対応しきれなかった。エド・クライン監督(42)も「オフェンスのいいチームというのは分かっていた。アタック力の差が大きい。深津選手は世界でもトップレベルのセッター。トスのスピードや一貫性が素晴らしい選手。アタッカーも速い攻撃を打ち切れる。こういったスピードの攻撃は初めて。あしたは改善していきたい」と完敗を認めた。

セッター山岸「つなぎで我慢ができなかった」

 相手の攻撃に飲まれ、サイドアウトを取ることに苦しんだ。強いサーブにレシーブは乱れセッターにパスがうまく返らない。自ずとその後のトスもずれブレークポイントを許す場面が増えていった。セッターを務める山岸隼(24)は「パスが割れたときのつなぎの部分で我慢ができなかった」と反省の弁。さらにエースの張主将も15得点、アタック決定率45.2%にとどまったこともあり「1セット目からうまく乗せるのがセッターの仕事」と続けた。
 

トスを上げるヴォレアス北海道のセッター・山岸(手前右)

 

MB樫村が故障で途中交代

 アクシデントにも襲われた。今季もレンタルで加入しているミドルブロッカーの樫村大仁(24)が第2セット開始直後、着地の衝撃で左アキレス腱を痛め途中交代。クライン監督も「(樫村の)ケガもあって、クイック攻撃を効果的に使えなかった」と誤算が生じた。29日も欠場することが濃厚。「ただ、そういったことは起こりえる。そういった状況でも解決策を見つけていかないと行けない。感情的にならずに分析して、あしたを迎えたい」と前を向いた。
 

2セット目途中で左アキレス腱を痛めたヴォレアス北海道の樫村(中央)

 

旭川出身の外崎「子供たちに見せられることは夢につながれば」

 待望していたV1の舞台に多くのファンが本拠地に詰めかけた。過去最多となる1829人が来場。旭川で生まれ育ったリベロの外崎航平(26)は「小学生の当時は旭川にバレーボールチームはなかった。旭川でV1の試合ができることは僕自身もうれしい。子供たちに見せられることは夢につながれば」。東京グレートベアーズの古賀太一郎(34)も「会場の熱気、盛り上がりを肌で感じた。地域一体となっていて、老若男女問わずバレーボールを楽しんでいた」と話したように、会場が一体となった熱気は相手にも伝わっていた。
 

サーブレシーブするヴォレアス北海道のリベロ・外崎(中央)

 

敗戦を糧に、V1初勝利目指す

 このV1で勝つことが難しいのは百も承知。まだまだ発展途上のチームだ。指揮官は「V1で成長していかないといけない。すぐ勝てるわけではない。スコアは見るべきではなく、自分たちの成長にフォーカスしないと。バレーを楽しんでほしい」と願った。この高いレベルでは、全試合が貴重な経験となる。一つ一つの敗戦を糧に成長し、V1初勝利に向かっていく。
 

指示を出すヴォレアス北海道のクライン監督(左)


 

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