チームのダメージは理解しながらも　高卒同期の飛躍に喜び

　日本ハムの松本剛外野手（３０）が２８日、鎌ケ谷で練習を行い、夢を追う盟友にエールを送った。ドラフト同期で、学年も同じ上沢直之投手（２９）が同日に会見を開き、ポスティングシステムを利用してメジャーに挑戦することを正式に表明。投打の中心として、ともにチームをけん引してきただけに「いなくなったら、もちろん戦力的には大きな、かなりのダメージになります」と惜しみつつ、「１年目から鎌ケ谷で一緒にやってきて、その選手がメジャーに行くとなったら、素直にうれしい」と笑顔を見せた。

特別な思い

　入団してから１２年間、苦楽を共にしてきた。他の誰かが海を渡るときとは、違った感情が胸にこみ上げている。「上沢が行くってなったら、ちょっと不思議な感じがする。近い人間がメジャーで投げるって考えたら。もちろん（大谷）翔平が行ったときも応援したいなって思いましたし、応援しましたけど、またちょっと特別な感じ」と感慨にふけった。

右腕の長所は熟知　だから心から信じている

　ずっと近くで見てきたからこそ、右腕の長所はよく知っている。「まず真面目でしょ。しかも責任感がすごいある。もし初回に３点取られても、そのあとしっかり立て直してくる。ゲームをつくる能力は本当にすごい。４、５点取られて、例えばエラーが絡んだりしても、嫌な顔一つせず、自分のボールを投げ込む。そこの精神力、イライラしている感じも見せないし、ベンチにいるときは野手とも普通にしゃべる。そういうところもあいつの良さ」とスラスラ言葉を並べた。

活躍してほしいのが一番

　メジャーでの成功を、心から信じている。「活躍してほしいなっていうのは一番ですけど、あいつなら対応して、ローテに入っていくピッチャーになりそうなイメージもすごく湧くし、一ファンとして応援したいなと思います」。親友がチームを離れることになったとしても、友情は不変だ。