札幌MF浅野雄也 5試合ぶり勝利&J1残留決定に「ダブルでほっとしています」
■J1第31節 札幌2―1横浜FC(28日、札幌ドーム)
相手DFは水戸でチームメート
北海道コンサドーレ札幌のJ1残留を決める勝利を大きく引き寄せたのが、チーム2得点目を挙げたMF浅野雄也(26)だ。1点リードの前半31分、自陣でボールを奪ったMFルーカス・フェルナンデス(29)からのロングパスに反応した浅野は、2019年に水戸で共にプレーした横浜FCのDFンドカ・ボニフェイス(27)との1対1の場面で勝負を仕掛けた。
「左を警戒しているなと思い、縦に行った」
小刻みなステップから一瞬のスピードを繰り出し、右側からンドカの前に入ると、ペナルティーエリア内に進入して左足でシュート。ボールは左のポストをたたいてゴールマウスへ吸い込まれた。ゴールにつながった1対1の局面について「立ち上がりでもカットインの場面で読まれていて。ボニくん(ンドカ)がだいぶ左を警戒しているなと思いながらプレーしていたので、縦に行って。抜けて良かったなと思います」と振り返る。
赤池GKコーチのアドバイス効いた
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右サイドで相手DFを交わし、迎えたGKとの1対1の局面。前節のアウェー横浜M戦の後半11分にも似たようなシーンを生み出し、その時は左足のシュートを止められてしまったが、今度はきっちりゴールネットを揺らした。「今日、赤池GKコーチと話していた時に『強いシュートはいらない』と言われたので、コースを狙って流し込んだ感じです」。GK目線のアドバイスをしっかり生かして今季11得点目を決め、1週間前の悔しさを晴らした。
「ほんまにヒヤヒヤしてましたね」
後半アディショナルタイムに1点を返され「ほんまにヒヤヒヤしてましたね。マジ頼むからやめてくれと思いました」。終盤で追い上げられた際の心境を苦笑混じりに振り返るが、結果的に浅野の得点が勝負を決める形となり、札幌は7年連続のJ1残留となる5試合ぶり勝利となった。「残留を決めたというのと、今日勝利できたということで、ダブルでほっとしていますね」と安堵の表情を見せた。
2週間後に古巣・広島戦
降格の心配が無くなった状況で2週間後に迎えるのが、古巣・広島との今季2度目となる対決だ。「絶対に負けたくない気持ちもありますし、自分が成長した姿を広島に見せられればいいかなと思います」と闘志を燃やす。横浜M戦終了後には「自分たちのサッカーをして勝ちきるところが大事。もう一回取り戻さないといけないプライドのようなものがある」と悔しさ混じりに語っていた浅野が、この日はストライカーとしてのプライドを発揮してチームを勝利へ導いた。