4年目右腕の立野が戦力外 現役を続行し、新調した〝白星スーツ〟着用を目指す
トライアウトに向けて練習
日本ハムの立野和明投手(25)が29日、千葉・鎌ケ谷の2軍施設で球団から来季の契約を結ばないと通達された。現役続行を希望し、「トライアウトに向けてちょっと体を動かそうかなって。体自体は元気なので。特に問題ない」と意欲を見せた。
明るく行こうぜ!
スーツ姿で報道陣の前に現れた立野は、開口一番「なんで、そんな顔が暗いんですか? 明るく行こうぜ!」。2019年に東海理化からドラフト2位で入団。日本ハムで過ごした4年間の思い出を笑顔で語り出した。
新庄監督に初勝利プレゼント
プロ2年目の21年には4勝をマーク。22年は開幕6戦目の西武戦に先発して白星を挙げ、新庄剛志監督(51)に初勝利をプレゼントした。さらなる飛躍が期待されていたが、今季は4試合の登板で0勝1敗、防御率6・00にとどまった。
コーチに感謝
「島崎(毅)さんと加藤(武治)コーチにはすごくお世話になって、よくしてもらった。期待に応えられなかったって言ったらまだ早いですけど、すごく感謝してます。なかなかいないっすよ。僕をちゃんと面倒見てくれる人は」。主にファームで指導してくれた両コーチへ感謝の言葉を述べた。
野球を始めた頃からの覚悟
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覚悟はできていた。「入団した時はクビになったらどうしようとか、野球を辞めた後どうしようとか思ってたけれど、いざ考えると、何でもあるじゃん。世の中の仕事って。プロ野球だけじゃないじゃん」とあっけらかん。「もしダメだったら辞める覚悟も野球をやり始めた頃から思っているんで、全然悔いはないっす。なんかもう野球辞めるみたいな感じになっているじゃん。辞めないよ、まだ!」とノリツッコミで笑いを誘った。
来年のモチベーション?
まだ25歳。ここで辞めるわけにはいかない。立野といえば、入寮した際、裏地に数多くの白い星があしらわれたスーツを着用して話題となった。2桁勝利をマークした時に備え、とっておきのスーツを新調していた。「2年目に4勝した後に『来年2桁勝ったら、来年の契約更改で使おう』と思って買ったやつを着てない。それは来年のお楽しみということで」と誓った。
いろんな人に感謝 最後まで明るく
チーム関係者にあいさつを済ませ、取材対応後には寮の前に集まったファンと30分近く交流した。「今後も続けるつもりではいますけど、まずは一区切りということで。ファイターズファンにしろ、いろんな人に感謝ですね。応援していただき、ありがとうございました。結果を残さなくてすみません。今後もまた、どうなるか分からないですけど、よろしくお願いします。って感じですね!」。最後まで明るい笑顔を振りまき、立野は球場を後にした。