清宮幸太郎の連載手記『道』第5回 けが、自信、仲間のこと。今季を振り返り、大いに語る
ともに成長してきた万波&野村のことも
日本ハム・清宮幸太郎内野手(24)の連載手記『道』第5回は、プロ6年目シーズンを振り返ります。今季は99試合に出場し、打率・244、10本塁打、41打点。2軍時代から切磋琢磨してきた1学年下の万波中正外野手、野村佑希内野手への思いもつづった。
けがに始まったシーズン 6、7月は好調をキープ
「もっとできるはずだ」と感じたシーズンでした。前半戦はけが(左腹斜筋損傷)で4月下旬から約1カ月半、離脱しましたが、復帰後はまずまずでした。あれだけ長い期間、好調(6、7月は打率2割8分台)を維持できたことが今までなかった。自信が持てました。タイミングの取り方、構えが固まってきたのが大きいですね。バットがトップの位置で長くボールを待つことができ、構え遅れしないようになってきました。
ただ後半戦、すごく失速(9月は打率・167)してしまったので悔しいですね。体のメンテナンス不足が原因だと思います。疲れが出てしまいました。疲労をためないために、もっとできることがあったと思います。
まさかの三塁コンバート
守備ではサードをやるとは思いませんでした。たまたま普段からサードの練習はしていたので、なんとか順応できたかなと思います。ただエラーをしたりチームに迷惑をかけたりすることがまだまだ多いので、基礎を徹底して磨きたいです。
プライベートでも仲の良い「ロマン砲」
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仲が良く、よく食事に行く間柄の僕、ジェイ(野村)、マンチュウ(万波)がファンの方々に「ロマン砲」と呼ばれているのはうれしい。ただ今季、3人揃って本塁打を打てたのは4月の1試合だけ。少なすぎです。僕は打球に角度がつかず、飛ばなかった。特に終盤戦で本塁打が出なかった(9月以降は0本)のは、やはり体の状態が悪かったからだと思います。物足りなかったなあ。
野村の悩む姿に共感 大ブレークの万波からは大きな刺激
マンチュウともよく話すんですけど、ジェイは「逆にやっとこういう時期が来たか」っていう。今までけがでファームに行くことはあっても不調でファームに行くことはなかったですし、ここまで苦しんだシーズンはなかったのかなと思います。それでも、キャリアハイのホームラン数に規定打席、ヒット100本打って、さすがだなと思いました。
マンチュウは、技術はもちろん、トレーニングで体つきが変わったことが、飛躍した一つの要因だとみています。何かしてくれそうな雰囲気はいつもありましたし、頼もしかった。あれだけ変わるというところを見せてもらいましたし、僕たちもまだまだやれるなって。僕もオフからのトレーニングの積み重ねが大事だと思って、今めちゃくちゃ体の土台づくりを頑張っているところです。
定期開催される「今川破滅の会」
3人で食事に行くこともあります。野球の話もしますけど、しょうもないことを話しています。あと、今川さんを交えて4人で行くことも多いです。「今川破滅の会」といって、一番年上の今川さんにめちゃめちゃごちそうになるという会です。僕が一番食べると思いますが、マンチュウもジェイもたくさん食べますね。
2024年は急成長の年! 「もうすでに楽しみです」
来年は3人で本塁打を打つ試合をもっと増やしたいし、増えると思います。僕ももっとやれる自信がある。ここまでいいトレーニングを重ねてこられているので、来年がもうすでに楽しみです。