山本拓が〝大師匠〟武田久コーチに弟子入り志願 〝師匠〟の谷元からは「覚悟していけ」
〝大師匠〟と〝孫弟子〟の関係
日本ハムの山本拓実投手(23)が1日、エスコンフィールド北海道で始まった秋季キャンプに参加。新任の武田久投手コーチ(45)が、共に自主トレをしていた中日・谷元圭介投手(38)の〝師匠〟という縁もあり「背丈も一緒くらいで参考になると思うので、これからいろんなことを聞いてみたいです」と目を輝かせた。
山本拓と武田コーチは、いわば〝大師匠〟と〝孫弟子〟の関係だ。中日時代から深く慕い、今季限りで引退した谷元は、日本ハム時代に同コーチと師弟関係を結んでいた。
初対面も初めて会った気がしない
「実際、お会いしたのは初めてです。谷元さんとの自主トレのときに、武田久さんはこう言っていたとか、こういうことをしていたとか、よくお名前は聞いていました」。ロッカールームであいさつに出向くと「谷元の弟子?」と声を掛けられ、初めて会った気がしなかった。
臨時コーチ招へいプランが現実に
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セーブ王を3度獲得した武田コーチは170センチ、山本拓は167センチと共に小柄。強気なピッチングが持ち味と共通点が多い。昨年6月に中日からトレードで加入した際には、新庄監督が「山本くんに対して、武田久くん、面白くないですか。教えるコーチとして」と発案。〝臨時コーチ〟として招へいするプランを明かしていた。
「俺より全然厳しいから」
計画が現実のものになり、山本拓は「まさか本当になると思っていなかった。最初はビックリしたんですけど、良いように捉えて自分が成長できるチャンスだと思ってやりたい」と大感激。谷元にも連絡を入れ、「(武田コーチは)『俺より全然厳しいから覚悟していけ』と言われて、『もちろん覚悟の上です』と言いました」。
自身も信頼の厚い投手となるために
聞きたいことは山ほどある。武田コーチは通算534試合に登板し、リリーフとして数々の修羅場をくぐり抜けてきた。「守護神を長く務めて、年間60試合、70試合投げている方。コンディションのつくり方だったり、しびれる場面で投げられるのは、それだけベンチから信頼があったということ。僕もそういうピッチャーになりたい」。今季は自己最多を更新する40試合に登板。さらなる成長のヒントを見つけたい。
〝心技体〟ではなく〝体技心〟
初顔合わせとなったこの日、キャッチボール前に同コーチが話した言葉が胸に響いた。「〝心技体〟ではなくて〝体技心〟だよと。まず体があって技術があって最後に心があるという話が印象に残った。どう体をつくっていくのか、どう技術を高めるのか、というのは僕の感覚に近いものがある。僕が感じたことを聞いてみたいなと思います」。
トレード移籍を経て、たどり着いた北の大地。つながった縁を大切に、レジェンド右腕から多くのことを学ぶ。