スピードスター五十幡 荒木臨時コーチから盗塁の極意吸収「練習でチャレンジしていきたい」
エスコンでの秋季キャンプ第2日 元セ界盗塁王から金言
日本ハムの五十幡亮汰外野手(24)が2日、エスコンフィールド北海道で行われている秋季キャンプ2日目に、荒木雅博臨時コーチ(46)から走塁指導を受けた。かつてセ・リーグで盗塁王に輝いたレジェンドの金言を吸収。球界屈指のスピードスターは、一流のヒントが詰まったアドバイスに感謝し、来季の躍進を誓った。
ポイントはリード時の意識 自身と逆の発想に目からうろこ
一塁付近でスタートの構えを取ると、少し後ろで見守っていた荒木コーチに声をかけられた。一つの参考材料として、盗塁の考え方や技術について話を聞いた。ポイントは、リードを取った際の意識だ。
荒木コーチはけん制で戻ることを最優先に考えつつ、進行方向の右足に体重をかけるという。自身とは逆の発想だった。「荒木さんは頭だけ戻る意識。(戻る方に比重を置いて)8対2ぐらいだったらしいです。自分は7対3くらいで向こう(二塁)を意識する。そっちの方が多いと思う」
今キャンプで〝荒木流〟に挑戦 「そういう考えも面白い」
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2007年に盗塁王を獲得し、通算378盗塁を記録している足のスペシャリストの助言は、貴重だった。秋季キャンプは、失敗を恐れず、さまざまなスタイルをテストできる時期。「そういう考えも面白いなと。頭は完全にけん制意識で、体重はこっち(二塁)にかかっている。体の使い方というか、自分もいいスタートが切れるように、練習でチャレンジしていきたいです」と声を弾ませた。
臨時コーチも資質を絶賛 「あの速さは異次元ですからね」
練習を終えた荒木コーチは五十幡の考えを尊重しつつ「僕の考えはこうだよと伝えておいて、後々、答え合わせができるぐらいの感じで動かしてもらえれば」と説明。盗塁王の資質を備えていると認めた上で「(出塁を多くするためにも)打てればね。あの速さは異次元ですからね」と期待を込めた。
けがに泣いたプロ3年目 来季への思いは人一倍
プロ3年目の今季、五十幡は70試合に出場し、チームトップの17盗塁をマークした。しかし、けがで離脱した期間も長く、物足りなかった。「50盗塁が通過点になるように。そこは目指していきたい」と意気込む。
やみくもに走るのではなく、同時に高い水準の成功率も求める。「80%できたら良い方とは言われていますけど、失敗するまでは100%成功させるつもりで、準備、勝負していきたいです」。新庄監督の計らいで対面がかなった荒木コーチの教えも取り入れ、唯一無二のスタイルを構築していく。