札幌DF西野奨太「耐えた2年間をいい方向に」 前節リーグ戦約2年ぶり出場 残り3戦で積み重ね狙う
■11月2日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
横浜FC戦の後半41分から出場
北海道コンサドーレ札幌は2日、7対7のパスゲームや8対8のミニゲームなどを行って調整した。10月28日の横浜FC戦(札幌ドーム、2〇1)で、後半41分から途中出場し約2年ぶりとなるリーグ戦出場を果たしたDF西野奨太(19)。久しぶりに味わったピッチに立つ喜びを糧として、残り3戦でさらに出場試合数の上積みを狙う。
「ミシャさんに感謝。すばらしい経験ができた」
「今シーズンはベンチ入りできている中で出場できないことが続いていて。その間に長いケガをしてしまい『今シーズンも出られないのかな』と思いながらも、チャンスが来たときのために準備していたので、ミシャさんに感謝ですしヒリヒリした展開の中で出られたので自分の中ですばらしい経験ができたなと思っています」。J1デビュー戦以来となるリーグ戦のピッチに足を踏み入れた心境を語る。
アディショナルで突破許しピンチ
MFルーカス・フェルナンデス(29)に代わって右サイドに入り試合を終わらせる役割を担ったが、CKから1点を返されると、後半アディショナルタイム3分には西野が相手のワンツーパスに翻弄され突破を許した。決められればJ1残留が持ち越しとなる決定的なピンチを招くが、GK高木駿(34)が体を投げ出しスーパーセーブ。「セットプレーで失点して、その後自分のところで突破されてピンチになったので大分ヒヤヒヤしましたけど、守ってくれた駿くんに感謝です」。反省すべき点もあったが、それ以上の失点を許すことなく勝利というミッションをきっちり達成した。
クラブ最年少出場記録を持つも、その後は…
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2021年11月27日に行われたホーム柏戦で後半アディショナルタイム1分から途中出場し、17歳183日のクラブ史上最年少でのリーグ戦出場記録を樹立。だがリーグ戦出場試合数のカウントが〝2〟となるまでに、約2年の月日を要した。「今シーズンはルヴァン杯に出たりと試合に絡む機会がありましたが、去年は本当に0だったのでかなりつらい時期でした。『チームは勝っているのに自分は何もできていない』とか『チームが苦しいときに自分は何もできていない』とか、そういう思いがずっとあったので」。
「耐えた2年間をいい方向に持って行けるのかな」
試合に絡むことができない日々を長く過ごしたが、それでも決してくさることなく「こういう期間は絶対にあると思うので、できることをしっかりやろうという気持ちでやっていました」と前を向き、通常の練習だけではなく筋力トレーニングや自主練習にも励み続けて力を蓄えてきた。「これから徐々に出場機会を増やしていければ、耐えた2年間をいい方向に持って行けるのかなと思います」。
勝利の応援歌「ピッチの上でやるのは全然違う」
横浜FC戦の試合後には札幌ドームに詰めかけたサポーターと共に、勝利の『すすきのへ行こう』を思いっきり堪能した。「もちろんチームが勝てばうれしいけど、(試合に出られなければ)自分は今日も出られなかったなみたいな心残りがある感じで終わっていたので。やっぱりちょっとでも出て、ピッチの上で戦った後にやるのでは全然違いますね」。最高の気分をまた味わうために、11日の広島戦(札幌ドーム)で通算3度目のリーグ戦出場を果たし再び勝利に貢献してみせる。