ドラ2捕手の進藤勇也 指名あいさつを受け「しんどう」ではなく「しんとう」です!
世代ナンバーワン捕手 「しんとう」の浸透を目指す
打倒「しんどう」だ! 日本ハムからドラフト2位で指名された上武大の進藤勇也捕手(21)が2日、同大高崎キャンパスで、大渕GM補佐兼スカウト部長、高橋スカウトから、あいさつを受けた。名字の読みは「しんどう」ではなく、「しんとう」。球界を代表する捕手へと成長を遂げ「しんとう」の〝浸透〟を目指す。
何度も食らってきた読み間違い 「それを逆転させたい」
人生の中で、何度も名前を読み間違えられてきた。地元・福岡では正確に呼ばれることもあったが、上武大進学後は「ほとんど『しんどう』って濁って呼ばれます」と〝劣勢〟を痛感している。
「一回、調べたことがあるんですけど、95%が『しんどう』らしいです。それを逆転させたいです」。自身の存在を通して、進藤=「しんとう」の定着をもくろむ。
アピールにはもってこいのプロ舞台 狙うは開幕スタメンマスク
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世間に名前を広める一番の近道は、野球で圧倒的な活躍を見せることだ。当面の目標は、新人でいきなりの開幕スタメンマスク。「そこは、もちろん狙っています。そのために、入ってからもアピールしないといけないですし、これからまだ必要なことがたくさんある。そこに向けてやっていきたい」と意気込んだ。
大渕スカウト部長も期待 「ジャパンのキャッチャーっていうのもある」
強肩を生かした守備に定評があるが、球団からは打撃も高い評価を受けた。この日、指名あいさつに訪れた大渕スカウト部長は「今年こそ、けがもあってそれほど打てなかったかもしれないけど、1年生の時からずっと見ていますし、何より(高橋)担当スカウトが、打てない中でも1年間、スカウト会議で非常に強く推し続けた。われわれとしても、打てる捕手は彼しかいないだろうということで、指名させてもらった」と2位指名の経緯を説明した。
そして「特に(大学)ジャパンでも、3、4年で今いるドラフト1位のピッチャーの面々を捕っている。経験値が高い。体も技術も経験値も、それぞれ十分そろっている。とにかく勝つチームのキャッチャーとしてどうあるべきかを常に考えてほしい。その先には、ジャパンのキャッチャーっていうのもある。高い目標を持ってほしい」と期待を寄せた。
思い描く理想の捕手像 広い視野に多くの引き出し
チームを勝たせるキャッチャーとは、どんな選手か―。進藤には明確なイメージがある。「やっぱりチームを客観的に、俯瞰(ふかん)的に見られる。一直線だけじゃなくて、いろんなことを観察しないといけない。相手のことであったり、自チームのこともそうですし、視野の広い、いろんな引き出しがあるようなキャッチャーが勝てるキャッチャーに必要なことだと思う。こういう時になったら、こういう対策もある。その引き出しが多い方がいいと思うので、そういったキャッチャーになりたい」と理想の将来像を思い描いた。
前途洋々! 出場を狙う神宮大会に来春のキャンプ
直近の照準は今月開催の関東地区大学野球選手権。明治神宮大会への出場が懸かる。さらに2月に始まる春季キャンプに向けても準備を進める。「引き続き、トレーニングを強化して、あとは技術的な面、打撃、スローイングを、維持ではなく強化をしていきたい。あとはけがをしないこと。しっかり計画を立てて、体をどんどんつくっていくことが一番。けがが選手にとって一番の敵。そうしないために、自分で体の状態を確認しながらやっていきたいなと思っています」と力を込めた。
目指すは日本代表 「目標設定は高く持ってやっていきたい」
夢は大きく、将来は侍ジャパン入りも視野に入れている。「プロ野球選手の誰もが目指している場所。目標設定は高く持ってやっていきたいなと思います」と高みを見据えた。
日の丸を背負い、WBCや五輪で活躍すれば、知名度アップは確実だ。「今はまだ世の中、あの漢字(進藤)で『しんどう』だと思うので、野球をしていない人も『しんとう』って読まれるように―」。球界に、そして世界に、「しんとう」の名を刻んでみせる。