北海道イエロースターズ開幕快勝 観客1628人 新加入のOH山田滉太が両チーム最多の17得点
ファンにあいさつする山田(中央)(撮影・十島功)
■Vリーグ男子2部 北海道イエロースターズ3―0アイシンティルマーレ(11月4日、北ガスアリーナ札幌46)
V2初制覇へ好発進
開幕戦快勝! 4日、ホームにアイシンティルマーレを迎えた北海道イエロースターズは3-0のストレート勝ちを収め、1628人が詰めかけた本拠地を熱狂させた。今季、大分三好から加入したアウトサイドヒッター(OH)の山田滉太(25)が両チーム最多の17得点とチームをけん引。同じく今季からチームを率いる浜崎勇矢監督(35)にとっても記念すべき初白星となった。チーム名が変わり、心機一転したイエスタがV2制覇へ好スタートを切った。
「初めてのシーズン。開幕戦勝利を挙げられうれしい」
175センチとバレーボール界では小柄なOHが高く宙に舞った。アタックポイントは14得点、そのうちバックアタックで4得点を挙げるなど縦横無尽にコートで躍動。強烈なサーブでもアイシンを崩し1本のサービスエースを奪った。ホームでの開幕戦を勝利で飾り、試合後のインタビューでは「僕自身も(イエスタで)初めてのシーズン。こうやって開幕戦勝利を挙げられたことはうれしいです」とファンと喜びを分かち合った。
山田の使命「小さい選手でも活躍できる模範になりたい」
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山田はある〝使命〟を胸に抱きながら戦っている。セッターやリベロには身長の低い選手はいるがOHでは珍しい。8月に行われた入団会見の際に「身長が低いVリーグ選手が活躍することで『小さい選手でもVリーグで活躍できるんだ』という模範になりたい。スパイカーで戦える選手になっていけたら」と話していた。小柄ながら最高到達点335センチと脅威の跳躍力で、チームに貢献するだけではなく見る者も魅了していく。自身も含めて「(イエスタは)個性がある。きょうパフォーマンスをしっかり発揮できたのはいい成果。それを続けていくことが大事」と先を見据えた。
守備面強化が表れ浜崎監督も納得
浜崎監督が掲げた守備面の強化も数字に表れた。昨季はサーブレシーブの成功率がリーグ9位の55.1%だったが、この日は66.7%と高い数字を記録。安定したサーブレシーブを見せ、何度もディグを拾い攻撃型チームからの進化の一端を示した。浜崎監督も「僕が就任してやってきたことはディフェンス面。そこはすごく機能していたので、今までにない感じになっていたと思う」と納得の表情を見せた。
公式応援ソングを初披露
大きな〝援軍〟も訪れた。試合前にはMs.OOJAが登場し、自身で書き下ろした公式オリジナル応援ソング「We are Stars」を初披露。さらに、元北海道日本ハムファイターズの杉谷拳士氏、公式アンバサダーの山口はのんが始球式を務め、一気に会場はヒートアップ。その盛り上がりのまま、1628人がイエスタを後押しした。山田が「たくさんの方が来場した中でバレーボールができる環境はすごくうれしい」と話すと、小森郁己主将(28)も「これからもっと札幌、北海道全体をバレーボールで盛り上げていけたらいいなと、きょう1日でより一層感じることができた」と続けた。あとは結果で示すのみ。目指すはV2優勝、ただ一つだ。