新任・武田久コーチが〝盟友〟宮西に「意地を見せてほしい」 由伸級の潜在能力秘めるというまな弟子にも期待
■秋季キャンプ(11月5日、エスコンフィールド北海道)
3度セーブ王に輝いたレジェンド右腕が6年ぶり古巣復帰
日本ハムの秋季キャンプが5日、エスコンフィールド北海道で行われ、第1クール最終日を終えた。6年ぶりに古巣復帰となった新任の武田久コーチ(45)が、〝盟友〟宮西尚生投手(38)への熱い思い、沢村賞右腕〝山本由伸級〟の潜在能力を秘めるまな弟子への期待を口にした。
3度セーブ王に輝いたレジェンド右腕が、コーチとして日本ハムに戻ってきた。秋季キャンプ初日の1日から指導をスタート。選手と積極的に会話を交わし、充実の日々を過ごした。
「大体ピッチャーとは、一通り話ができたかな。俺が疲れました。今日は元気だけど、昨日がめっちゃしんどかった。ファイターズの雰囲気は昔からこんな感じ。でも、ピッチャーも野手も若くなりましたね」
宮西とは現役引退後も連絡を取り合う仲
現役時代に一緒にプレーしていた選手は数えるほど。苦楽をともにした宮西とは、2017年の日本ハム退団後も、年に数回ほどLINEでやりとりをしていた。
「頑張ってほしいですよね。ベテランになってきたらいろいろある。世代交代もあるし。でもそこで意地を見せてほしいし、結果を出していって、全然まだやってほしいです」
宮西は常々、武田コーチの名を挙げ、後輩たちへ走り込みの重要性を説いてきた。ブルペンでの投球練習時には、試合用ユニホームを着る〝久イズム〟も受け継ぐ。同コーチは「アイツは上辺ばかりだから」と照れるが、良き伝統として引き継がれてきた。
「この世界に骨を埋めようとも思っていない」
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
日本ハムでは守護神、セットアッパーとして活躍し、通算534試合に登板。現役引退後は、社会人・日本製鉄東海REXでコーチを務めていた。今年7月には新庄監督が〝臨時コーチ〟として招へいするプランを提案。記事が出た際には「すごい連絡が来たよ」と大きな反響があったという。
その後、球団幹部から正式な就任オファーを受け、快諾。「欲はないし、この世界に骨を埋めようとも思っていない」。アマチュア球界にも身を置き、経験豊富な武田コーチだからこそ、プロ野球選手へ伝えたいことがある。
データだけじゃない部分がある
「プロは恵まれている。そういうのも何とかちょっとずつ伝えていきたい。今は昔と違ってデータとかもあるけど、それだけじゃない部分もある。人がやっているんだから。そこもうまく伝えていきたいです」
生田目に厳しくするのは期待の表れ
社会人・日本通運時代に指導した生田目翼投手(28)は、気になる存在だ。今季1軍登板はわずか5試合にとどまったが、球速差のない直球とツーシームが持ち味と、底知れぬポテンシャルがある。
「生田目はちょっと尻たたいて、覚悟を決めさせないと。良い球を投げているんだから。ブルペンを見ていたら、アイツは(オリックスの山本)由伸と変わらない。でも、おちゃらけた性格で、その場で逃げる。そこを覚悟決めてやれって。もったいないもん。あんな良いもの持っているんだから。アイツに厳しくするのは、期待の表れです」
厳しくも温かい。多くの後輩から慕われた人柄は、現役時代から変わっていない。