ファイターズ
2023/11/09 16:40

《SHINJOの信条》その恐怖感というのはめちゃくちゃ楽しかった

■秋季キャンプ(11月9日、エスコンフィールド北海道)

―(自ら)
「(11日の紅白戦に合わせて販売した)バックネット裏の年間シート(FIELD LEVELバックネット裏指定席)がいくらだっけ? 1500円が1分半で完売。うれしいっすね。たくさん来てくれた方たちのために(2、3階を)解放するかな。足りないと思う。3階まで埋まってくれたらすごいっすよね。これ来年から沖縄に行けないんじゃない? 春のキャンプもここで良いんじゃない(笑)。春は芝が大事なので(沖縄で開催)。2万人、入ったとしたら最高の観客動員。見たことない」

―紅白戦のチーム分けはしているか
「まあ、同点になるような振り分けはします。試合は11時から」

―打撃よりも守備をチェックしたい
「守備を見たい。選手たちも面白くないよね。これだけ守備練習ばかりやっていたら。ただ、守備の大切さを必ず分かってくれると思う。選手たちは守備で負けたという思いはすごく持っていると思うので、守備を本当に好きになってもらいたいし、以前も言ったように守備も打席の一つとして考えてもらって。やっぱり守備が堅実で一つのアウトを取ってくれる選手というのは1軍のベンチに置いておきたいし、外せないですよね。特に六回以降。ピッチャーも乗ってくるし、ダブルプレーを取れるとしたら、ピッチャーもダブルプレーを打たせるボールを投げようという意識がすごく強くなってくる。あそこに打たせておけば、ダブルプレーを取ってくれるというところでね。だいぶ慣れたんじゃないですか。全体練習が終わっても内野手から谷内コーチの方にもっと受けさせてください、というお願いがすごくあるらしく、谷内コーチはすごい大変だと思いますけど、うれしい声だと思います」

―ここまで見て、守備は上達していると感じるか

「そう思いません? ただ、(ノックだと)打球が遅いので、速い打球になった時にどうかなとは思うので、紅白戦をしたいなと。1個もゴロが転がらなかったりして(笑)。転がらなかったらもう、ゴロを打ってと言おうかな。ピッチャーには言いますよ。ゴロ打たせてくれと。ほとんどフォアボールやったりしてね(笑)。ピッチャーはどんどんストライクゾーンにね。今はコースを狙う時期じゃないので」

―現時点でのショートの適性をどう見ているか
「やっぱりこれだけ練習して、今見ている中では、上川畑くんのショートというのは、やっぱり戻したいというところと、奈良間くんの上から叩きつけるようなダブルプレーを取るときの球の強さというところは(高く評価している)。たくさんダブルプレーを取れるんじゃないかなと思いますね」

―現時点では2人が
「はい、現時点では。前への出方は奈良間くんが僕は好きですね。あとは細川くんの足の運びとか、石井くんの手首のスナップスローはやっぱり速いじゃないですか。ここに加藤(豪)くんが入って来て。意外と清宮くんがうまいというね。それ(本格転向)はないですけど。清宮くんもセカンドとかショートとか順番に回らせて。本人も言っていた通り、サードのポジションはもっとグラブを速く下げないと。打球が速いから。セカンド、ショートの場合はちょっと余裕がある。そういうところも感覚的に覚えてくれたらいいなと思うし。五十幡くんもショートを守らせて外野の足の運びと、下半身強化と、ここぞというときのショート…。(送球時に腕を)後ろまで持っていかず、小さくすぐ耳に持っていって投げられる。例えば詰まった当たりが左中間に行ったときに、(腕を)後ろに持っていく間にね、リクエストでアウトになるかならないか(のタイミング)。そこでビデオ判定が変わってくるというところ。松本(剛)くんはもともと内野なので、それができているんですよ。すぐここ(耳元)に持っていくというところが。まあ、打球によって分けていくというところが大事。そのための内野」

―五十幡が公式戦で遊撃守備に就く可能性は
「可能性は分からない」

―うまくこなせれば
「あの足の速さだったら、カーンという三遊間の打球を…例えば上川畑くんが捕れない打球を五十幡くんだったら捕って、肩も強いですしね。面白いっちゃ、面白いですよ」

―ソフトバンクの周東のように内外野で使えたら
「できたら最高ですね。まあ、ケガ防止というのが一番のポイントですからね。細かい動きがインプットされて、細かい動きを筋肉が覚えて、ケガの防止にもなるとは思いますけどね。僕の経験ですけどね。ショートをやって本当に…内野をやっていなければ、ゴールデングラブ、10回は取れなかったかもしれない。8回だったかもしれないしね(笑)。2回分ね。(新庄監督が現役時代に中堅を守っていると)左中間、右中間の当たりで、ファーストからセカンドに来なかったですもんね。僕は見ながら来い来いと思って、用意はしているんですけど。捕って速かったから。次の塁に来させなかった。来させるような努力はしましたけど」

―来させるようにしたのは、刺すためか
「わざと。そう。タイミングを遅らせて。まだ、捕っていない、捕っていないと思わせておいて、回った瞬間に急いで刺すという。前も言いましたけど、ランナーセカンドで、チャージしていって、打球なんか一切、僕は見ていなかった。セカンドランナーとサードコーチャーの腕の振りを目だけで追って。だって向こうから来るボールをずっと見る意味はないでしょ。全く。来るんだから。だいたいこの辺にボールがあると、分かるから。あと、コーチャーの腕の振りのスピード。だいたい速くなる。そんな速くしなくていいんですけど。速くするからばれるわけで。でも、広島の高代さんなんか、俺の対策として何かやっていたらしいです。動きは回しているけど、止めるとか、止めているけど、回すような工夫をしていたと。僕と高代さんの勝負でしたもんね。俺が緩めた瞬間に止めるんですよ。そうしたら、サードコーチャーがこうやっていましたね。ノーノーノーと。そうしたら、俺もこうやって(悔しそうなしぐさ)。ばれているかと。だいたい、ピッチャーが投げる前にサードコーチャーは、外野の守備を確認するじゃないですか。深いか、深くないか。僕、しゃがんでいましたね。小っちゃく。距離感が分からないように。セカンドランナーが僕を見た時に後ろにめっちゃ下がっていて、お、後ろだ、と思って前を向いた瞬間に6メートルぐらい前に出て、というのはやっていましたね。うまくなりすぎると、そうやってごまかしていかないと相手は引っ掛からない。ただ、それをやってランナーが走ってボールが1メートル半それたら、1点入ってしまう。その恐怖感というのはめちゃくちゃ楽しかったですけどね」

―(通りかかった伊藤に「この前、一緒の釣具屋に行ってきた(笑)」と声を掛けてから)
「このあいだ、僕の知り合いに電動リールをプレゼントしようと思って買いに行ったら、『写真を撮らせてください』と言われて、撮ったらX(旧ツイッター)に載っていた。選手が『ボス、釣りをするんですね』と。釣りは好きですけどね。トライアウト(受験)の時に(練習のために)バリで釣りに行って、インナーマッスルを鍛えるという。釣れていないのにおもりをつけて(グルグル回して)練習していたら結構(肩が)できましたよ」

―最近、釣りは
「今はもうやらない。僕、クエが好きで。一番難しい。知ってます? クエ釣り。クエというのは、イカまるごと1匹をエサにして、地面に1回当てて、そこからリールを5回ぐらい上げるんですよ。クエは岩と岩の間から出てきて、(食いついた)イカを岩の中に入れて体を膨らませる。その時点でもう釣れないんですよ。だから食った瞬間にグッと引き上げないと、釣れないから、その集中力が大事。まばたきを2回していたら間に合わないぐらい。おもしろいっす。パパラッチもいないしね。船で(笑)」

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