守護神・田中正義が〝ジャイロフォーク〟に挑戦中 かつて習得を目指していた上沢も興味津々
■秋季キャンプ(11月9日、エスコンフィールド北海道)
ブルペンで約30球 空振りが取れる魔球習得へ
今季、守護神を務めた日本ハム・田中正義投手(29)が9日、エスコンフィールド北海道で行われた秋季キャンプでブルペン入り。〝魔球〟ジャイロフォークの習得に取り組んでいることを明かした。
今キャンプ初となるブルペンでの投球練習。捕手が中腰に構える中、「ジャイロ!」と予告する一幕もあるなど約30球を投げた。ソフトバンクから新加入した今季は47試合に登板し、25セーブをマーク。抑え継続へ意欲を見せる来季に向けて、空振りを奪えるフォークの精度向上が課題となっている。
「しっかり落差を出せるように」握りを変更
従来のものから握りを変え、「ジャイロ(回転)になるように。しっかり落差を出せるようにっていう感じですね。スピードも落差も両方欲しいし、あとはしっかり腕を振りたいという思いがある」と意図を説明。キャッチボールやブルペンで試投を繰り返し、「落差も出ているので、良い方向に行っていると思います」と手応えを口した。
上沢と魔球談義 今オフから〝新兵器〟も導入
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前日8日には、かつて〝魔球〟習得を目指していた上沢の隣でキャッチボール。握りを見てもらい、ジャイロフォーク談義に花を咲かせた。「シーズン中からしゃべることが多いので、いろいろ話しながらっていう感じです」。田中正の投球を見守った先輩右腕は「僕はもう投げていないですけど、ジャス(田中正)がどうやって投げているのか教えてもらいました。良かったですよ」と証言した。
米国「ドライブライン」のボールで練習
新たなウイニングショットにすべく、〝新兵器〟もある。トレーナーの助言もあり、今オフから米国のトレーニング施設『ドライブライン』で使用される重さや大きさが違うボールを取り入れている。「常に同じ環境でボールを投げられるわけではない。ボールが大きかったり小さかったりすると、やっぱり(扱う)難易度が上がる。大きさや重さが違ったりするボールを普通にコントロール良く投げられるようにすることによって、どういう状況でも体が動いてくれるように、という感じです」。あえて重く負荷の大きいボールを使い、感覚を体に染みこませているという。
絶対的守護神へ
150キロをゆうに超える直球に加え、決め球となる変化球があれば大きな武器となる。「簡単なことではないと思うんですけど、やらないと。やらないとというか、チームにどう貢献できるかなというところで取り組んでいます」。新フォークをマスターし、絶対的守護神に君臨する。