吉田輝星が新球シュート披露で1回完全 来季に向けて「ドーンといきます!」
エスコン初見参で躍動 1万6700人を魅了
日本ハムの吉田輝星投手(22)が11日、エスコンフィールド北海道で行われた紅白戦に白組の2番手で登板。新庄剛志監督(51)から習得指令を出されていたシュートでバットをへし折るなど、今季最後の実戦を3者凡退で締めくくった。
初見参となった本拠地のマウンド。秋季キャンプ最多1万6700人の歓声を受け、吉田はエンジン全開だった。先頭・奈良間を空振り三振に仕留め、細川と田宮をともに中飛に打ち取った。
試合の楽しさ、ファンのありがたみを再認識
「まだ5年間しかやっていないですけど、(この時期の有観客での実戦は)初めての経験。やっぱり試合が一番楽しいなと感じた。ここから春キャンプのオープン戦まで空いちゃいますけど、そこまで歓声をもらえるようなピッチングを極めて、歓声もらえることを楽しみにオフシーズンのモチベーションとして頑張りたい」
新球に手応え 「一番良いパターンはあれかな」
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1イニング14球の力投。「いやぁ、良かったですね」と自画自賛したのが、先頭の奈良間にカウント1ー1から投じた3球目のシュートだ。ファウルさせてバットを折り、「でき過ぎですけど、一番良いパターンはあれかなと。きょうみたいにバットが折れるのが一番、爽快ではあります」とニンマリした。
今キャンプ中に新庄監督の命を受け、打者の内角を突く〝新球〟の完全マスターを目指している。切れ味鋭いシュートが武器だった新任の武田久投手コーチに教えを請い、「右バッターに1球くらいシュートを投げたい」と意気込んでいた。
いきなり実現の同学年対決 奈良間を〝完封〟
いきなり右打者で同学年の奈良間との対戦が実現し、「(捕手の清水)優心さん発信だったんですけど、良いタイミングでシュート来るなと思って思い切って腕を振った。ちゃんとストライクを投げられたことが大きかった」と手応えを得た。
指揮官も来季の大飛躍に期待 「来年一気にドーンと伸びる選手の一人」
試合後、指揮官も右腕がシュートを投げたことに触れ、「めっちゃ良かったですね。シュートというのは右バッターにとって、ものすごく嫌だなあっていう意識がある。あるのとないのでは全然、違いますね」と評価。今季は3試合の登板にとどまっただけに「来年一気にドーンと伸びる選手の一人ではありますね。何かコツをつかめれば」と大きな期待を寄せた。その言葉を伝え聞き、吉田も「ドーンといきます! 今年の分も!」と声を弾ませた。
プロ6年目の2023年シーズンは勝負の年
このオフは「隠れますよ」と、鹿児島の大学施設で自主トレを行うなど練習漬けの日々を送る。「死ぬほど練習して。去年、ランニング量とかを落として、自分の思い通りいかなかったので、例年より増やして。めちゃめちゃ走って、めちゃめちゃトレーニングしてですね」。来季の逆襲に向けて、吉田の瞳はギラギラと燃えたぎっていた。