モテないキャラを演じ、チームメートにイジられることもあった玉井が一般女性と入籍した。エスコンのグラウンドに登場すると、早速、観客席の最前列にいた男の子から「たまいさん、けっこん、おめでとうございます」と声をかけられた。本人は優しく、さわやかに「ありがとう！」と返答。「結婚おめでとう。末永くお幸せに」と書いたボードを掲げるファンもいて、祝福ムードに包まれていた。

　練習が始まる前、幸せオーラをまとった玉井が、大型ビジョンにアップで映し出された。ピンチに強いリリーバーは、ここでアドリブを発揮する。すました顔をつくり、そっと左手を挙げ、薬指をカメラのレンズに向けた。芸能人、有名人が結婚会見などで、指輪をアピールするお決まりのポーズを再現した。

　歓声が上がり、スタンドは沸いた。帰り際に「あれは調子に乗っちゃいました」と、ちょっぴり反省していたが、間違いなくファインプレーだった。機転を利かせてファンの期待に応える。とっさの出来事に対処する姿は、一家の大黒柱らしく、頼もしかった。