男子500メートル 今度は森重が優勝! 0秒05差でリベンジ果たす【スピードスケートW杯】
■スピードスケートワールドカップ帯広大会 最終日(11月12日、明治北海道十勝オーバル)
▽男子500メートル
10日の500メートルVの新濱とデッドヒート
リベンジを果たした―。森重航(23、オカモトグループ)が、34秒64で今季初優勝を果たした。10日の500メートルでは新濱立也(27、高崎健康福祉大職)に0秒17差及ばず2位だったが、この日は0秒05差で競り勝った。最後は追われる展開となったが「落ち着いてレースできたのが、勝ち切れた要因」と最後まで粘り、新濱を抑えた。自国開催で2位、1位の好スタート。目標に掲げる2月の世界距離別選手権に向けて、さらに状態を上げていく。
最後の100メートルは「足、動け!」
最終10組、新濱との激しいデッドヒートを制すると、笑顔が弾けた。「地元のW杯は一つの目標にしていた。こういう結果を届けられたので、良かったです」と笑顔を見せた。追われた最後の100メートルは「足、動け!」という強い気持ちで逃げ切った。「新濱選手は最後の100メートルでスピードに乗せていける。最初の100メートルも速い。そこを分析しながらレースを組み立てた」とプランを構築し、勝利につなげた。
北京五輪銅メダリストのプライド
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同種目には新濱や村上右磨(30、高堂建設)、さらにはこの日4位に入った新鋭・山本悠乃(ゆうだい、21、日大)も控えており、世界でもトップレベルの選手が集まっている。「あんまり日本人と滑りたくない。みんな速い選手なので焦ってしまう」と苦笑いを見せながらも「日本人の中では常にトップでいたい」と北京五輪銅メダリストとしてのプライドも覗かせた。
スタートの反応はまだ慣れず
10日のレースを終えて、課題に挙げていたのはスタートの部分。同日の最初の100メートルは9秒70で、この日も9秒68。「スタートを最低でも9秒65以下にしたい」。森重はコーナリングが持ち味であるため、課題のスタートを克服できれば、スピードに乗ってバックストレートに入ることができる。「100メートルに関しては、練習ができていない。反応的な部分がまだ慣れていない。数をこなしていけば良くなると思う。34秒4ぐらいのイメージ、1周のラップも24秒8を目標にやってます」と力を込めた。
地元・北海道で英気
5年ぶりの帯広開催。暖かい声援が後押ししてくれた。「声援がすごい力になった。特に最後の100メートルは声援のおかげで最後まで滑りきることができた」と感謝を口にした。地元・北海道で英気は養った。さらに帯広入りしてから、コーナリングの感覚も良化。「まだ先は長い。世界距離別選手権に向けて、一つ経験が得られた」。群雄割拠の500メートルで切磋琢磨しながら、世界一を目指していく。