１２日まで行われた秋季キャンプは連日、多くのファンが詰めかけ大盛況だった。好プレーには大きな拍手が送られ、ミスが出るとスタンドから、ため息が漏れる。選手たちは常に緊張感を持って練習に励んでいた。

　高卒３年目の細川は、今キャンプ参加メンバーの中で最年少。多くの視線が注がれる上に、周囲は先輩ばかり。さぞ気疲れしているだろうと胸中を察していたが「最年少という意識は全くなかったです。キャリアを積んでいる方の話を聞いたり、過ごし方を自分の目で見て、盗もうと思っていました」と堂々たる様子だった。

　２１歳という年齢に似合わず、どこか達観した節がある。取材をするたびに、記者はそんな感情を抱いてしまう。このオフの過ごし方を尋ねても「去年からの流れで１２月からの１カ月間は、京都に帰って１人で（トレーニングを）やろうと考えています。その方が自分と向き合えるから」との返答。醸し出す〝渋さ〟と若々しいプレースタイルとのギャップ…、本当に魅力的です。