特集
2023/11/13 19:00

【西川薫】Bリーグの「ガベージタイム」に強烈な違和感 なぜ、最後の1秒まで戦わないの?

暗黙の了解?

 最近、B1レバンガ北海道のリーグ戦を取材するために何試合か足を運んだが、妙に違和感を感じることがあった。高校スポーツが主担当だった記者がBリーグの試合を取材するようになったのはここ数年だが、試合の残り時間が10秒以上あるにもかかわらず、予定調和のように互いにプレーを中断するシーンに何度か遭遇した。NBAでは「ガベージタイム」と呼ばれ、勝敗の決した試合では暗黙の了解となっているがルールではないのだそう。因みに「ガベージ」とは英語でごみ、不用品の意味。

10秒以上もあったレバンガー広島戦

 11月11日の広島戦では、68-83で迎えた第4クオーター(Q)残り25秒。レバンガのSG中野司選手(27)の3点シュートが外れリバウンドを広島に奪われると、広島はハーフラインを越えた付近で攻撃を止め、レバンガもボールを奪いにいかず10秒以上に渡って沈黙の「ガベージタイム」が試合終了まで続いた。

 広島戦の翌日、小樽市総合体育館で行われた、ウインターカップ北海道予選の決勝リーグ最終日を取材した。そこでは最後の1秒まで全国大会を目指してプレーする選手の姿があり「ガベージタイム」とはほぼ無縁だった。

国際サッカーやJリーグでもたびたび問題に

 他競技に目を向けると、Jリーグではリードしているチームが試合終了間際に自陣でボールを回したり、コーナー付近でボールを持って時間を使う戦術を選択する場合もあるが、負けているチームがそれを奪いにいかないなんてシーンは記者は見たことがない。野球に打ち込んでいた高校時代、大差がついてもプレーで手を抜く行為は相手に失礼とたたき込まれた記者にとって、どうしてという疑問が湧いた。百歩譲ってリードしているチームが攻撃の手を緩めることがあったとしても、負けているチームがそれをやったら例え39分以上懸命にプレーしてても一気に興ざめしてしまう。レバンガが負けていたからか、なおさら強く感じた。

寺園主将に真相を聞いた

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