新庄監督の親心 メジャー挑戦の上沢へ「マイナー契約なら勧めたくない」
経験者は語る メジャー契約の重要性を切々と
メジャーリーグでもプレーした日本ハムの新庄剛志監督(51)が、ポスティングシステムを利用してのメジャー移籍を目指す上沢直之投手(29)へ、契約面のアドバイスを送った。昇格の難易度が高いマイナーリーグの過酷な現状について言及。損得勘定を抜いた上で、40人のロースター枠入りが保証されるメジャー契約の重要性を訴えた。
活躍を願うからこその言葉
経験者だから分かる。上沢の挑戦を支持し、活躍を望んでいるからこそ、契約条件が重要だと見ていた。「マイナー契約とかいう話になったら、俺は勧めたくないですね。俺がギリギリメジャー契約だった。(年俸)2000万円のメジャー契約。マイナー契約の扱いはたぶん、ひどいものがあるから」
スプリット契約も否定的 「金額どうこうじゃない」
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メジャーに昇格した場合の昇給額を事前に設定するスプリット契約もあるが、これも否定的だ。「そこ(マイナー)から結果を出して上がるのは結構、大変なことなので。金額どうこうじゃないと思う」と指摘。「それならやめた方がいい。(日本ハムに)残ってくれとか、そういう問題じゃなくて、本人のために、やめろと。いくら安くてもメジャー契約なら勧めたい」と親心を示した。
本人も指揮官のアドバイスを支持
エスコン秋季キャンプ中に直接、助言を受けた上沢も指揮官の考えに同調した。「基本的にメジャー契約を考えている。なかった場合はいろいろ考えないといけないかなと思っています。必ずしもマイナーで行くとは言っていない。基本的にメジャー契約で、(マイナー契約でも)話を聞かないということはない」
夢への準備に怠りなし 待てば海路の日和あり
メジャーの移籍市場では、高い実績を誇る大物選手から所属先が決まっていく傾向がある。日本ハムでの貢献を認められ、次の夢に向かう右腕はメジャーの舞台に立った〝先輩〟の貴重な意見を胸に刻み「今はどうなるか分からないですけど、しっかり来年に向けて準備することしかできない。あとは代理人に話を進めてもらって、待つだけです」と静かに言葉をつないだ。