上武大主将のドラ2・進藤 明治神宮大会初戦敗退に「4年間が終わった。悔しいです」
■明治神宮野球大会 第2日(11月16日、明治神宮球場)
▽2回戦 富士大1-0上武大
「5番・捕手」で先発出場
濃密な4年間だった―。日本ハムからドラフト2位指名を受けた上武大の進藤勇也主将(4年)が「5番・捕手」で先発出場。4投手を懸命にリードし、相手を1失点に封じたが、打線はわずか3安打で得点を奪えなかった。進藤自身は3打席で2四球を選んだが、快音は響かせることができず、4年間の大学野球を終えた。
流れるように試合は進んだ。プレーボールから2時間17分、幕切れが訪れた。わずかに1点及ばず、進藤は「まだあまり実感がない。今まで4年間やってきたこと、自分たちを信じてやるだけだった。その4年間がこの試合で終わったっていうのは、悔しいです」。さまざまな思いが去来し、頭の整理はできていなかった。
「自分を信じて、決めたボールはしっかり振ろう」と呼びかけ
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0-1と均衡した展開。進藤は「思い切ったプレーができていなかった。序盤中盤は迷って振れている選手がいなかった」と初戦特有の硬さをチーム内に感じていた。「自分を信じて、決めたボールはしっかり振ろう」と声を掛けたが、流れが好転することはなかった。完封負けを喫した富士大の佐藤柳之介投手(3年)を「ストレートの伸び、手元でスピードを感じられた。カーブでも緩急を付けて、非常に良いピッチャー」と脱帽した。
「いろんな人に支えられたキャプテン」と仲間に感謝
筑陽学園高から上武大に進学し、主将にも就任。何ものにも代えがたい財産となった。1学年50人ほどで約200人という大所帯をまとめ上げた。「きつかったです。今まで役職を持ったことがなかったので、ものすごく不安もありましたけど、先輩や同級生、いろんな人に支えられたキャプテンだった」と仲間に感謝した。後輩たちには「頑張ってほしいです。みんな場数も踏んでいるので、精神的にも強くなっている」とメッセージを送った。
この悔しさを忘れずに、一つずつ階段を上がっていく。進藤は「応援される選手になりたい。周りから見た姿であったり、受け答えとか、そういうところも必要になってくる」と、プロとして理想とする将来像を思い描いた。上武大での経験を胸に、次のステージへと向かう。