女王・旭川実業が3年連続の全国王手 ルーキー・熊谷苺花が存在感【春高バレー北海道予選】
■全日本バレーボール高校選手権北海道代表決定戦 第3日(11月17日、札幌・北海きたえーる)
▽女子3回戦 旭川実業2-0東海大札幌高
▽同準々決勝 旭川実業2-0北見柏陽
夏のインターハイで公式戦デビュー
2連覇を狙う旭川実業が準々決勝を2-0で北見柏陽に危なげなく勝利。初戦となった16日の2回戦から1セットも落とさず4強入りを果たした。第2セット終盤からは今夏に釧路で行われたインターハイで公式戦デビューしたMB熊谷苺花(まいか、1年)が大会初出場。チーム最長180センチの長身を生かしたスパイクやブロックで勝利に貢献した。18日の準決勝は本大会切符をかけ全国初出場を狙う旭川志峯と対戦する。
「夏は攻撃も使えなくて、すごいガチガチだった」
身長も存在感も頭1つ抜けていた。背番号15の熊谷は「自分に求められているのがブロック。まずそこは徹底してやろうと思って、あとはしっかり相手を崩して得点源になるようにプレーしました。夏は今に比べたらまだ全然攻撃も使えなくて、試合にも慣れてない状態ですごいガチガチだったんですけど、今日はいつも通りに声を出してすることができました」と手応えを感じている。
競技始めて4年目、伸びしろしかない
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
競技を初めてまだ4年目。伸びしろ満載のルーキーだ。小学3、4年からめきめき身長が伸び、北海道教育大附属旭川中学入学時「運動部がやりたくて、でもラケット競技が苦手だったので消去法で」とバレーボール部に入部した。
中学3年で北海道選抜入り
中体連では3年間旭川予選を突破することはなかったが、同3年時にJOC北海道選抜入り。レベルの高い環境を求めて名門に進んだ。「入学した時はスパイクも打てなくて、結構ひどかったです」と苦笑い。中学時代はオポジットだったが、高校からミドルブロッカー。「ミドルはやったことなくて、今は2段トスとかも全然打てない感じで結構へたくそです」。先輩たちに必死に食らいつくために練習に励んでいる。
岡本監督「ブロックを跳んだ後、どこ行けばいいか分からない状態」
岡本祐子監督(44)は熊谷の将来性に大きな期待を抱いている。「やっぱり大きいのでブロックは固いですよね。いい選手」と、うなずく。ただここに来るまで教えるのに苦労した。「まともにパスもできなかった。今も汚いですけど。まだブロックを跳んだ後、どこ行けばいいとか全く分からない状態。6月までには間に合わなくて、でも8月になんとかバレーができるようにして試合に出した」と、インターハイで公式戦デビューした。予選グループ2試合に先発出場。2試合目の途中で着地の際に右足首を剥離骨折して交代したが、貴重な経験を得た。
U19日本代表・笠井主将の背中追う
チームには1年生からエースを務めるU19日本代表のOH笠井季璃主将(3年)がいる。「かっこいい」と背中を追いかける。「全国は確実にレベルが跳ね上がって高くなるので、春高の全国大会でもそのレベルにしっかりついていって日本一を取れるように頑張ります」。まずは北海道女王の座をしっかり守り切り、東京体育館に乗り込む。